12月 - その1  ついにワクチンが! /  クリスマスルール Version 1

待ちに待ったワクチンの接種開始!

 2020年も最終月の12月になった途端、定期的に行われる政府のコロナウィルスに関する発表で初めていいニュースがあった。

12月2日の首相の発表で、ファイザー&バイオンテックのワクチンの接種が翌週から開始できるよう認可されたと!

なんでもコロナウィルスのワクチンを認可したのはUKが西洋諸国の中では一番最初らしい。というか、西洋諸国のなかでUKはアメリカに次ぎ飛びぬけてコロナの感染者数、死亡者数が多いので一番にでも認可&接種を開始してもらわなくては…。

UKは実質EUを離脱しているので、EUと足並みを揃えなくてよかったのが迅速にワクチンの認可と確保できたのかもしれない。

(2020年はEU離脱の通商条約の合意取り決めが政治の主要課題だったはずなのに、コロナウィルス一色になりその対応に政府がずっと追われていたためか、12月初旬の時点ではまだ合意のサインがされてなかった…。期限の12月末までに本当に取り決めがまとまるのだろうか、と皆疑い始めていた。庶民としてはEU- UK間の輸出入に課税がかかることになるかが心配..。)

 

日本ではワクチン認可にとても慎重だとニュースにでていたが、UKではワクチン認可は国民にとって喜ばしいニュースとしてポジティブに受け入れられていた。

早速翌週からリスクの高い人たちから順番に接種が始まるとの事で、その第一段階の優先順位が発表された。

優先順位の高い順番から、

  1. ケアホームの在住する高齢者たちとその職員
  2. 80歳以上の人たちとヘルスケアの職員とソーシャルケアワーカー
  3. 75歳以上の人たち
  4. 70歳以上の人たち、及び疾患者で特にコロナウィルスに対するリスクが高い人たち
  5. 16-64歳の人たちでコロナウィルスに感染すると死に至る可能性があるような疾患を持つ人たち
  6. 60歳以上の人たち
  7. 55歳以上の人たち
  8. 50歳以上の人たち

 我が家の親族で一番心配な喘息&低免疫症のある義妹、それに80歳と77歳の義父母が3人とも優先順位の2~4に入っていたので、「1月中には3人ともワクチン接種できるといいね。」と夫と話していたところ、早速ワクチン接種予約の案内レターが義父と義母のところにそれぞれ届いた。

1回目のファイザー&バイオンテックのワクチン接種は12月中に、そして2回目は1月初旬までには受けられることになった。思ったより早く受けられそうでよかった!

特に義母は今年の春のロックダウンからほぼ家に篭っていて、しばらく家から出てないので、もう最近は「外に出たい」というよりは「外に行くのが恐い」という感覚になってきている。ワクチンを接種したら少しでも「守られてる」と感じて外に行く恐怖感がなくなるといいのだが…。

 

政府の発表で「翌週からワクチンの接種が始まります。」と発表があった通り、12月8日には全国で一番最初にワクチンを受けに病院を訪れたマーガレットさんというおばあさんが1日中TVのニュースにでていた。その翌週が91歳の誕生日ということで、「このワクチンが早めの誕生日プレゼントだわ」とコメントしていた。

ワクチン接種の際に着ていたペンギン柄のTシャツが皆の目を惹いたのか、次の日会社に行くとまた同僚たちと「あのペンギン柄のTシャツを着たおばあさん、かわいかったね~」などと話したりして、この記念すべき日が結構印象に残った。

ワクチンの接種が始まってからは、今まで政府の発表の際に報告されていた「コロナの感染者数」や「死亡者数」に加えて「ワクチン接種完了者数」も発表されるようになった。

第1週目には13万7千人の人達がワクチンの接種を終えたらしい。

接種完了者数が、感染者数と死亡者数を早く追い越しますように!

 

クリスマスルールその1

11月のロックダウンが終わり、周りではみな「クリスマスは一体どうなるのかしらねぇ~」と思いはじめていた頃、12月に入ってやっとイングランド、ウェールズ、スコットランドのそれぞれの政府から「クリスマスCOVIDルール」が発表された。

 

ウェールズ

クリスマス休暇に集まれるのは2世帯まで。期間は12月23日~27日

スコットランド

クリスマスに集まる人たちのバブル(グループ)を作り、1日だけ集まれる。

泊りはなし。

イングランド

3世帯までで構成するクリスマスバブル*なら個人の家で集まれる。

期間は12月23日-27日まで。 国内移動の規制も緩和される。

 

*クリスマスバブルとは、集まる人や世帯を一度決めたら、そのグループが固定されること。3世帯まで集まれるといっても、時間や日によって世帯の入れ替えはできないので、クリスマスの規制緩和中、ずっとその最初にバブルを組んだ人たちと過ごすことになる。(同じバブルの中に居るグループというイメージ?)

 

私の住むレスター市はイングランドにあるので、このルールでいくと3世帯まで集まれる。毎年我が家の場合クリスマスには夫の両親、弟妹家族、そしてたまに甥と姪の家族も一緒に集まるので、平均して5~6世帯が集まる。

今年はこの半分の人数までなら集まれることになる。

しかし、やはり高齢の義両親や、疾患のある義妹のことを考え、今年はそれぞれの世帯でばらばらにクリスマスを過ごすことにした。

それぞれ一人暮らしをしている義母と義父は、我が家が義母と、義妹宅が義父と一緒に過ごすことにした。

そして義弟宅は子供たちがそれぞれ独立して家庭を持っているので、夫婦二人だけで過ごすことになった。

「二人だけのクリスマスなんて何十年ぶりかしら~!」と喜んでるのか困ってるのかわからないようなコメントをしていた。

クリスマスディナーを我が家が担当する年は、クリスマスイブの夜から山のような大量のジャガイモの皮をむいたり、野菜を切って用意したり、生鮮品を買いに最後の買い物に出かけたり、と何かと慌ただしい。

しかし今年は我が家の4人+義母の5人だけと決まったので、「いつものサンデー・ディナーと変わらないね..。」と内心ほっとした。

義母は昨年9月に2番目のだんなさんと死別して以来、寂しさから立ち直れてなく、毎週日曜日は我が家に夕飯を食べに来ていた。11月はロックダウンだったのでしばらく来ていなかったが、クリスマスもこの日曜日の夕飯と同じだと思うと「今年は特別何も用意しなくていいか!ターキーも小さいサイズでいいね。リラックスして行こう~!」

といつもと違って心に余裕ができた。

いつもは食べ物の準備、部屋の準備、備品(人数分足りるだけの食器等)の準備、プレゼントの用意等、12月に入った途端にストレスを感じながら生きていたのだが、今年は心も平穏! 「皆に会えないのは寂しいけど、たまにはこんなクリスマスもいいね~。」と夫と言い合った。

会えない親族たちとは、クリスマスの夕方にズームで久しぶりのクイズ大会をすることになった。

 

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「コロナウィルスはクリスマスなんて気にしない」というタイトルでレスター市から届いたクリスマスに関する注意喚起のメール。

家族にお年寄りや疾患者がいる場合はクリスマスに集まらずに春に延期することも考慮しましょう、というような内容。

11月半ばに比べると感染者数は下降しているが、60歳以上の入院率が急速に上がってきているとも...。