11月 - その3 スーパーの信号システム / 今年のクリスマスはどうなる?
スーパーに導入された信号システム
11月始めに買い物に行くと、いっとき規制が緩んでいたスーパーにまた新たなシステムが取り入れられた。それは入店する際の信号システム。
感染者数が再び上昇し始めた頃は、スーパーの入り口と出口が分けられた所にそれぞれ店員さんが立って、入店した人とお店から出た人の人数をチェックしていた。
今月に入るとテスコやALDIの入り口に緑と赤の信号が設置され、一度に入店できる人数をこれで管理するようになった。
私は近所のテスコに行く度に「どうか信号が緑でありますように~!」と祈るようになった。
入店しようとして、私の目の前で信号が赤に変わったときには「ちぇっ!」と心の中で舌打ちを..。 ドアの前まで来て足止めくらうと出鼻をくじかれたかのような気持ちになる。
ロックダウンになって、開いているところと言えばスーパーくらいなのに、このスーパーですら今までのようにささっと入れなくなってしまった感じがした。
しかし今回のロックダウン・バージョン2は11月5日~12月2日までと最初から期間が決められていたので、春にあった「いつまで続くかわからないロックダウン」に比べて精神的に楽だった。
この4週間が終われば、またヘアカットにも行けるし、スポーツジムも再開されるし、お店も開くだろうと思うとあまり不安になることもなかった。
そしてこのバージョン2のロックダウンの目的には「来月やってくるクリスマスを家族や友人たちと過ごせるようにするため」という明確な理由があった。
どうなる?今年のクリスマス…
クリスマスは日本のお正月のように、離れて暮らす家族や親族、友人が集まってプレゼントを交換したり、食事やパーティーをして一緒に過ごす時間。
我が家の場合は、義妹家族、義弟家族、姪っ子家族、義父+義母、そして我が家の4人、合計でだいたい15-17人が毎年一緒に集まってクリスマスの食事をする。
夜のパーティーには近所に住んでる友人も来たりするので更に大人数になる。
毎年10月くらになると「クリスマスディナー」、「ボクシングデーのパーティー」、「大晦日のパーティー」という年末の3つのイベントを誰の家でするか、という話がでてくる。
ボクシングデー(Boxing Day)というのはクリスマスの次の日、12月26日でこの日は国民の休日になっている。
我が家では毎年この日はクリスマスの日にたらふく食べて飲んだ後の回復日で、お昼近くまで寝て午後はダラダラと過ごす。そして夕方になると「ああ~動きたくない~!」と思いながらも重い腰をあげて義弟の家で行われるボクシングデー・パーティーに赴くことになっている。
ボクシング・デーの夜はビュッフェスタイルの簡単な食べ物をつまみながら、皆でおしゃべりしたり、TVを見たり、ゲームをしたり。
昔、日本のお正月におせちの残りをつまみながら家族と一緒に「かるた大会」や「トランプのゲーム」をやったことをなぜか毎年この日に思い出してしまうのだ。
クリスマスの日のディナーと、大晦日のパーティーは毎年交代で義妹の家と我が家が持ちまわりで行っているのだが、義妹の家族は昨年のクリスマス休暇はホリデーに行っていなかったので、率先して「今年はうちでクリスマスディナーやるよ!」と2020年になった途端にすでに手を挙げてくれていた。
しかし10月頃から、コロナウィルスの感染者数が再急上昇しはじめて、「今年はせっかくディナーをして皆と集まりたかったけど、もう無理かも…。」
という雰囲気になってきた。
もしロックダウン終了後、クリスマスのために規制が緩和され、親族が集まれることになったとしても、疾患があってシールディングのグループに入っている義妹や、高齢の義父母はリスクを避けるために大勢と一緒に集まることは避けた方がいい。
それに「集まることでまたもや感染率が上がったら、またロックダウンになりかねない!」と心配する人も親族の中にはいた。
11月のロックダウンの時点では「とにかく今年のクリスマスはそれぞれの世帯でバラバラにやることになりそうだね。でも義父母だけでも呼ぶことはできるのかしら~?
それぞれ一人暮らしだし、いくらなんでもクリスマスも一人じゃ寂しいよね…。」
と、ロックダウン終了後の規制がどうなるかの発表が政府からでるまで、予定がたたない状態だった。
クリスマスに何人集まれるかによって、用意する七面鳥のサイズも決まってくる。
「大勢で集まれまいなら、今年はどこの家庭も小さいサイズの七面鳥になりそうね。」
「予定立てたいから早くロックダウン後どうなるか決まらないかしら~。」などと、11月も半ばになると皆思いはじめた。
そんな中11月18日、首相の発表があった。
- クリスマスに家族の人たちが集まれるようにしたい。
- 4週間のロックダウンで十分なインパクトがあると思う。
- ロックダウンが終わる12月3日からはローカルティア(Tier)システム*に戻ります。(*各地方自治体の感染レベルによって規制の段階が決まる)
という内容だった。
「この内容だと、クリスマスには人数制限がつくかもしれないけど、2~3家族は集まれそうかな?」とか、
「うちの地域はどのティア段階になるのかしら~?」
とまたまた同僚たちといろんな憶測をし始めた。
そしてその翌週26日に各地方自治体がどのティアになるかという発表があった。
私の住むレスター市を含むのイングランドの中部と北部のほとんどの地域が12月3日から「ティア3」の規制がかかることになった。
なのになぜか大都市ロンドンがある南部の地域は「ティア3」より規制の緩い「ティア2」!
これには皆「なぜ中都市がティア3で、人が大勢集まる大都市のロンドンがティア2??」と驚いた。
一番規制の緩い「ティア1」はイングランド南西にある海辺の2地域しかなかった。
「ティア3」は警告レベルが「Very high」で、ほぼ規制内容はほぼロックダウンと変わらないのだが、美容院やリテール関係のお店、そしてスポーツジム(但しグループのクラスはなし)は営業できることになっている。
そしてレストランやカフェ、パブは閉鎖でテイクアウトのみはOKとなっている。
「ティア2」=警告レベル「High」だとこれらの飲食店は11PMまで営業可。(ただし食べ物をメインで提供することという条件付き)
また、映画館や劇場も観客数を通常の定員の50%に減らせば営業可能だ。
よその世帯の人とも個人の庭で6人までなら集まれる。
いつもなら12月に入った途端、友人たちとクリスマス休暇前に食事に行ったり、会社のクリスマスパーティー、所属している部のお疲れ様食事会などで外食する機会が増える。日本の忘年会シーズンのように。
しかし、私の住んでるレスター市も、会社のあるウェストミッドランドも「ティア3」になってしまったので、飲食店は全て閉まってしまう。
「あ~、今年はクリスマス会も忘年会もなしだね…。」
「外食に行けるロンドンの人たちが羨ましい~!」
とまた同僚たちと一緒にため息をついた。
「Tier3」でも唯一よかった事と言えば、美容院や、これからクリスマス商戦で書き入れ時になる食料品以外のお店も開くこと。
私は早速、美容師さんに連絡してロックダウンが終わったらすぐにカットしてもらう予約を入れてもらった。またいつロックダウンになるかもわからないので、美容院が開いている時に小まめにカットしておかねば!
またショッピングモールや、ファッション関係、インテリア関係のお店も開くので、「クリスマスのプレゼントを買いに久しぶりに街にでも出かけてみようかな…。」と思えてきた。
あとはスポーツジムが開いてくれるのは喜ばしいのだが、私の好きなグループレッスンはまだ禁止というのが残念…。私はジムに行ってもスタジオで行われるクラスにしか参加しないので、恐らくグループレッスンが再開されるまでジムには行かないだろう。
メンバーシップ代を払い続けるかどうかも検討しなければ..。
春のロックダウンでジムが閉まった時に加入したLes Mills on Demandのオンラインエキササイズアプリをもうしばらくキープすることになりそうだ。
本当は3ヶ月の無料トライアル期間が終わったらキャンセルするはずだったのになぁ…。