11月 - その2 イベントがキャンセルになる中、唯一の楽しみが... - それは嵐!!

11月のイベントは全て中止に...

11月になるとイギリスの日照時間は急に短くなり、空は真っ暗になる。

クリスマスの頃がどん底に暗くなるのだが、11月になるとそのどん底に急速に向かっていくかのように、日に日に暗く、そして寒くなっていく。

晴れる日もたまにはあるけれど、ほぼ毎日のようにシトシトと雨が降っているか、湿った空気がたちこめている。

朝起きる時も真っ暗、通勤中も真っ暗、仕事し始めた時にやっと陽が登り始め、登り始めた時とたいして高さが変わらないまま今度は3時過ぎになったら陽が下り始め、帰宅中も真っ暗といった感じで、まるで夜行動物になった気分になる季節。

「ああ~、外も真っ暗なら私の心も真っ暗!」と言いたくなるような天候だ。

 

この真っ暗な11月に少しだけ明るくなるイベントが毎年ある。

今年は2つのイベントがあるはずだった。

その1つはインドのヒンズー教のイベントで、「光のお祭り」と言われている「Diwali – ディワーリ」。

特に私の住むレスター市はインド人が人口のほぼ30%を占めるくらい多く、インド人の人が密集して住んでいる地域の「Golden Mile」と言われる目抜き街では毎年Diwaliの盛大なお祭りが行われる。

いつもは10月末のハロウィーンの時期なのだが、今年は11月の第1週の予定だった。

毎年レスター市と地元のコミュニティーが一緒になって、ボリウッドダンスのショーが開催されたり、観覧車等の乗り物が出てきたり、大きな花火も打ち上げられる。

Golden Mileに並ぶお店はほぼ90%くらいはインド系のお店で占められていて、「ここはひょっとしてインド?」と錯覚するくらいだ。

カレー屋さん、インドのお菓子屋さん、サリーや宝石を売るインドのファンッションのお店等がお祭りに来た人たちで大賑わいする。

なんでもこのレスター市のDiwaliが、インド国外では一番大きなDiwaliのお祭りだとか。

 

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ディワーリ用の食料品売り場やデコレーションがスーパーの中に特設される。

11月に行われるもう一つのイベントは、毎年5日に行われる「Guy Fawkes Night -ガイ・フォークス・ナイト」または「Bon Fire Night – ボン・ファイヤー・ナイト」と呼ばれるお祭り。

これは1605年にカトリック教徒のガイ・フォークスという人が率いる反政府グループが国会議事堂を爆破させようと試みたが失敗に終わったことをお祝いしたのが発端で始まったイベント。当時の国王ジェームズ1世を殺害する目的だったらしいのだが、しかけた爆弾が不発に終わり、国王は無事だった。(これも11月のじめじめした気候のせいで火薬がしっけてたのか!?)

この日は全国の地方自治体が開催する大きな花火大会があちこちで行われる。

普通は市営の大きな公園で屋台や乗り物のアトラクションがたくさん並び、有名バンドが特設のステージに出演してライブをやるところもある。

そして大きな焚き火(ボンファイヤー)がたかれ、暖をとりながら皆で花火が上がるのを見る。

花火大会は日本だと夏の風物詩なのに、イギリスでは冬の風物詩とうことか?

11月の夕方6時にはもう真っ暗になるので、8時くらいに花火がやっと上がる頃には「おお~!真っ暗な空がやっと明るくなった!」と高揚感が沸く。

しかし、日本の夏の風物詩と違って、寒くて花火が上がるまでに凍えそうになる時も..。

公園に立ってると、芝は濡れてドロドロしてることが多く長靴やブーツを履いてる足も冷え冷えしてくる。

花火大会から帰ってきたら「すぐにでもお風呂につかりたい!」と思うようなイベントだ。

(あ~、ここに温泉があったらどんなにいいことか…。)

 

というような11月の2大イベントも、今年はコロナ、しかもロックダウンの月に重なって、もちろん中止となった。

今年はその代わり、個人の家の庭でいつもより多くの花火が夜通し「バーン!バーン!」と上がっていて、我が家の飼い猫2匹も怖がってベッドの下に隠れていた。

 

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今年のディワーリのお祭りは中止になったけど、お客さんのいない観覧車とイルミネーションだけは設置された。

 

イギリスからも嵐のコンサートがみれる!?

「このモチベーションが下がる時期に、暗く寒くてもイベントがあると気分が盛り上がるんだけどな..。」とちょっと残念に思っていると、日本にいる友人からメッセージが届いた。

 

「今年の春に予定されてて延期になった嵐のコンサート、嵐フェスが11月にネットでライブ配信されることになったよ~!」

というメッセージと一緒にオンラインでチケットが購入できるリンクが送られてきた。

友人は日本で嵐のファンクラブに入っているので情報が早い!

「ええ~!ってことは海外にいても嵐のライブコンサートが見れるってことぉ?!」

嵐の曲が大好きな私は、ずっと「いつか嵐のライブコンサートに行ってみたいなぁ。」と思いながらも、「どう考えても、無理でしょ!」と長年ずっとあきらめていた。

理由は

  • 先ずファンクラブに入ってないとチケットを買うことすらできない。
  • たとえチケットが買えたとしても、いつどこのコンサートのチケットが当たるかわからないので予定が立てづらい
  • コンサートに行くついでに親にも会うとなると、UK-日本の移動時間+時差を考え最低1週間は有休をとらないとならない。

  すると、子供が小さかった時は、学校が夏休みの時などに有休が足りなくなるし、

  家族と2週間のホリデーに行く時も有休が足りなくなる…。

  • コンサートのある夏場は特にフライトが高い

などなどたくさんの障害が…。

 

今年いっぱいで嵐の活動が休止されるということで、休止までの活動を追ったNetflixのドキュメンタリー番組もちょうど見ていたところ。

コンサートの練習風景を見ては「ああ~、1度ライブに行ってみたかったなぁ~。」と改めて思っていた。

活動休止前の最後の年にコロナが発生したせいで、予定されてたコンサートも中止になってしまって残念だけど、そのおかげで海外にいるファンもオンラインで配信されるコンサートが見れることになったとは!

「なんてありがたいお話!!」

私は早速友人が送ってきてくれたリンクからオンライン配信のコンサートのチケットを購入した。

日本時間の22:30pm配信のチケットを購入したので、コンサートはUK時間の13:30pmから。私は家族全員に「コンサートの日の午後は大きなテレビのある居間に篭ります」宣言をして、「コンサート中は誰も私のじゃまをしないように!」と釘をさしておいた。

 

オンラインでチケットを購入した後は、「あ~、コンサート楽しみ~!」と毎日ウキウキ。やっぱり人生にイベントがあるって気分が盛り上がっていいではないか!

コンサート配信が始まるまでに飲み物とつまみを準備して、ワクワクしながらスタートするのを待った。ライブ配信を教えてくれた日本の友人も同時に見ているので、「離れてるけど、まるで一緒にコンサートに来たみたいだね~!」とメッセージを送り合った。

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嵐のライブ配信が始まるのをスタンバイして待っているところ。ウキウキ!

配信が始まると知ってる曲に合わせて歌ったり、5人のスピーチを聞きながらじーんときたり、無観客の国立競技場に上がる花火や舞い上がるたくさんの風船を見て感動したりであっと言う間に終わってしまった。

 

このライブ配信コンサートを見た後、私の今月週2日の通勤が楽しみになった。

いつもなら、この冬場の暗い通勤は憂鬱でしかなかったけれど、コンサートのことを思い浮かべながら、携帯にダウンロードしている嵐の曲のプレイリストをBluetooth通して車の中で流し、ほぼカラオケしながら運転すると、長距離通勤もあっと言う間!

「嵐のみなさん、コロナでイベントがなくなってるこの状況の中、無観客でもライブ配信してくれたおかげで、モチベーションが上がりました。どうも有難う~!」

と心の中で感謝しながら暗いモーターウェイを運転しながら通勤した。