2022年4月:コロナ以来3年ぶりの海外旅行へ!- UKの空港は大混乱...

コロナ以来3年ぶりの海外旅行はブダペストへ!

3月18日からUKへ入国する際に必要だったワクチン接種証明の提出や、到着後2日めのラテラルフローテスト、それにPLF(Passenger Locator Form)の記入が廃止になった。

これは4月にやってくるイースターホリデーに向けて、海外旅行に行きやすくし、航空業界や旅行業界のビジネスを回復させようという政府の目論見もあって、このタイミングで廃止になったようだった。

今まで、いくら海外旅行は可能だとわかっていても、テストを予約したり、帰ってきて陽性反応がでたら隔離のため更に仕事を休むことになると思うと、なかなか行く気になれなかった。そんな面倒な思いするなら、国内旅行で十分と思ってる人たちが私の周りにも多くいた。

 

この時期と同じくらいのタイミングでヨーロッパの他の国々も入国の際の規制をどんどん緩和していった。

「ってことは、ヨーロッパ内なら行きも帰りも昔と同じように簡単に行けそうだね!」

と、そろそろ人生にイベントが欲しいと思っていた私と夫は、ちょうど4月の3週目にくる私たちの結婚記念日にどこかへ行こうという話をし始めていた。

「その週は、イースター休暇の次の週なので、ピークも終わってそれほど混んでもなさそうだし、決定!」

行き先を決めるための今回のポイントは;

  • 週末を挟んで3泊4日で行けるところ (有休をとるのは2日だけで済む)
  • 今まで行ったことのないところ
  • 食べ物が美味しそうなところ
  • できれば歴史的な街で見るところがたくさんあるところ

 

ということで、色々調べてみたところ、手ごろな価格で行けそうなところで、ハンガリーのブダペストに決定した。

期間は4月22日(金)~25日(月)で、市内の中心に位置するホテル3泊と往復のフライトで1人£360くらい。(約58,000円)

最後に夫と二人で海外旅行に行ったのは2019年のアムステルダム。

3年ぶりの海外旅行で、ワクワクしてきたのだが、空港にもしばらく行ってないので、何か変わってないかちょっと不安な感じも..。

 

人手不足で大混乱の空港!

私たちがブダペストへ行く1週間前はちょうどイースター休暇で、コロナの規制が全面解除された直後、初めての学校の休暇だったのもあってか、空港のチェックインや手荷物検査に長蛇の列ができている様子がニュースにでていた。

なんでも、空港のスタッフがコロナ禍の間に人員削減されていたのに、突然大量の旅行客が舞い戻ってきて、対応できてないとか。

チェックインは済ませたのに、手荷物検査が進まずに飛行機に乗れなかった人もかなりでていたようで、不満とストレスいっぱいの人たちがニュースにでてたり、手荷物検査場でスタッフにどなっている人たちのビデオがSNSにアップされてたりしていた。

そのニュースを見ながら、「私たちが行く頃は、イースター休暇終わってるからきっと落ち着いてるよね…。」と夫と話していた。

だが…!

 

私たちの出発日、旅行会社や航空会社のアドバイス通りに3時間前にバーミンガム空港に到着し、無事荷物を預け、「早めに手荷物検査終わらせて、中でお茶でもしようか」と言いながらセキュリティー検査のある2階に行こうとすると、2階へ登るエスカレーターの前50mくらいからかなりの人が並んでいるではないか!

「これは2階にいく列ですか?」と前に並んでる人に尋ねると、「Yes!!」と返事がきた。

イースター休暇が終わった後もこれだとは…。

通常なら当日買える「ファーストトラック」のチケットはもう販売中止になっていた。

「ファーストトラック」というのは、通常の手荷物検査に並ぶ列の脇に作られた別の通路でここを通ると優先的に先に進めるようになっている。

「ファーストトラックも買えないなら、もう並ぶしかチョイスはないね…。」と夫とあきらめて列に加わった。

2階にあるセキュリティー検査へ行くために並んでいる人たち。
これはエレベーターに乗るために1階からできた列!

30分ほどしてやっとエレベーターに辿り着いた。

「やっと2階に行ける!」と思ったのもつかの間、2階に上がってみると、いたる所にトグロを巻いた列が!

セキュリティーの入り口にたどり着くまでに、そのグルグルとトグロを巻いた列を回り歩いて1時間近くかかった。

やっと搭乗券をスキャンしてセキュリティーの入り口を通過すると、更にそこにもトグロを巻いた列がビッチリ!

そこから更に1時間近く並んでるうちに、「私たちのフライトのゲート閉まっちゃうんじゃない?」と冷や汗がでてきた。

     やっと2階に上がれたと思ったら...。ここも列、列、列!

 

「フライトに間に合わなかったらどうしよう!?」と, あのニュースに出ていた人たちを思い出しながら不安になり始めた頃、係りの人が「ブダペスト行きの人はいますか~?」とコールしているのが聞こえた。

すかさず私が「Yes!!」と叫ぶと、手荷物検査テーブルのあるところまで先に通してくれた。

スキャンが終わった荷物をひったくるかのようにベルトコンベヤーから取り上げると、いつも見ているDuty Freeのお店には目もくれず、猛ダッシュで通過して、搭乗ゲートめざして全速力で走った。同じ飛行機に乗る人が周りにも10人くらいいて、時折「まだ間に合うよね..?」とか、「私が先にゲート着いたらドアを押さえておくわよ!」などとお互い言いながら他人と一緒に走った。

こんな時に限って、私たちのフライトが待機しているゲートが一番遠いところにあって、はるか彼方にあるように思えた。

ゼーゼー息を切らしながら走ったおかげでなんとか間にあった。(ホッ!)

飛行機に乗った途端、私は喉がカラカラに渇いていることに気がついた。

セキュリティーに入る前にペットボトルの水は捨ててしまったし、その後、並ぶ人達で熱気がムンムンするところに1時間以上いたし、売店で飲み物を買う余裕もなく猛ダッシュもして、脱水症状になりそうな感じだった。コロナ禍の時のソーシャル・ディスタンスはいったいどこへ行ったのやら?!

離陸して、ドリンクのサービスが始まると、出されたお茶をがぶ飲みして喉を潤した。

3年ぶりの海外旅行がこんなドタバタで始まるとは…。

 

何とかフライトに間に合って無事ブダペストへ到着

ブダペストまでは飛行機で約2時間半。

到着して荷物が出てくるのを待っている間に、Budapest Goというアプリをダウンロードして、市内の公共の乗り物のネットワークや時間を調べた。

空港から市内へ行くバスのチケットもオンラインで買えて、購入後出てきたQRコードを乗車する際に係りの人に見せてスキャンしてもらえばればOK。

最近は何でもデジタル化していて携帯さえあればなんでもできて便利な世の中!

予約していたホテルは市内の中心部にある、「Mercure Korona」というホテル。

( このブログにふさわしい名前!?)

歩いていろんなところに行ける立地で便利だった。

 

今回のスケジュールは…

 

1日め

  • ハンガリーといばGoulash(グーラシュ)。これを味わってみる!

  これはパプリカのいっぱい入ったシチューのようなスープ

  

ハンガリーといえばグーラシュ。お肉と野菜がたっぶり。
  • Great Food Hall – アールデコ風の大きな建物の中にあるマーケット。

          新鮮な野菜や肉類をはじめとする食料や、お土産やさん、

          食堂などがあって、見て回るだけで楽しい。

  

外側から見たフードホールと、アールデコ風の内側。とても広々している。
1階には新鮮な野菜や果物の他、お肉屋さんもたくさん入っている。
2階はレースでできたテーブルクロスや他のお土産やさんがところせましと並んでいた。
  • Váci通り – ブダペストの繁華街でお店が集まる通りを散策  

  

ブダペストの繁華街Váci通り。
  • Jewish Quarter – 昔ユダヤ人街だったところで、大きなシナゴーグ

         (ユダヤ教の教会)がある地域。今では古い建物がお洒落な

         バーやパブになっている通りが集まっていて、夜は若者たちで

         賑わっていた。

 

2日め

  • ドナウ川を挟んで西側にあるブダ地域を散策

  高台にあるブダ城には、Funicularと言われる古めかしいケーブルカーに乗ってあっ

  と言う間に到着。 お城から少し歩くと「漁夫の砦」と言われる砦がある。

  どれも歴史的な建物でいたるところに装飾が施されていて、圧巻。   

  この高台からは、ドナウ川や対岸に位置する壮大な国家議事堂がきれいに見下ろせ

  て絶景。

   

Funicularに乗ってブダ上のある高台へあっという間に到着。
漁夫の砦
  • ブダ側を散策し終わった後は、川の向こう岸にある国会議事堂周辺を散策。

  近くの川岸には、ブロンズで作られた靴がたくさん並んでいた。

  これはその昔、ナチスにここで射殺されたユダヤ人の人達を偲んでディスプレーさ 

  れているらしい。並べられた靴の中には子供用のサイズもあって、胸が痛んだ。 

ドナウ川の川岸に並べられたブロンズで作られた数々の靴。
ウクライナカラーのリボンも置かれていた。
  • 夜は、ドナウ川のナイトクルーズへ。

  ライトアップされたブダ城や国会議事堂を川を下りながら両サイドに見れてその景

  色の美しさに圧巻。「うわぁ~、綺麗!」しか言葉が出なかった。

ナイトクルーズのボートから見える国会議事堂。
ライトアップされていて、とっても綺麗!

 

3日め

  • メトロに乗って街の中心から北東にある「Hero’s Square(英雄広場)」といわれる広場へ。1896年に建国1000年を記念して作られた広場で世界遺産になっている。この広場にはハンガリー建国に貢献した英雄と呼ばれる人たちの大きな銅像が並んでいる。広場と言う名の通り、やたらと広い空間だった。

英雄広場。とても広々とした空間に大きな記念碑が建っている。
  • 広場のとなりに隣接している公園を散策。

  ここにはVadahunyad Castleと呼ばれる、おとぎ話にでてきそうなお城がある。

  また「セーチニー温泉」という温泉も同じ敷地にある。

  今回は時間の関係で入れなかったのが残念…。

おとぎ話にでききそうなVadahunyad Castleとセーチニー温泉の入り口
  • 「世界一美しいカフェ」と言われる「New York Café」でランチ。

   このカフェは1894年開業で、1歩中へ入るとまるでベルサイユ宮殿の中にいるよ

   うな錯覚に陥るほど、内装がまるで美術館のよう。

   大理石の柱に、天井まで描かれた壁画など。生演奏もやっていて、豪華な気分に 

   なれる。開業時の19世紀にはアーティストや学者の集まる場所だったとか。

   私は軽めに海老入りシーザースサラダと紅茶を頼んだ。

豪華な内装で優雅な気分になれるニューヨーク・カフェ

4日め

  • 帰りのフライトは夕方発だったので、再びホテルから歩いて行けるユダヤ人街へ。

  今回はストリートフード屋の屋台が並んでいる所や「Ruined Bar」と呼ばれる、古

  い建物がおしゃれなバーに改装されている場所を散策。

  ストリートフードの屋台で、ハンガリー名物の「Chimney Cake」と呼ばれる煙突の

  形をした筒状のドーナツのようなケーキを買ってみた。

  注文すると、その場で焼いてくれるので7-8分ほど待たねばならない。

  味は、油気のないドーナツのような味だった。

Szimpla Kertと呼ばれる古い建物の中にはおしゃれなバーが入っている(左)
ストリートフードを売ってるキャンパーバンや出店が並ぶKaravan(右)
ストリートフードの出店で買ったチムニーケーキ。これはバニラ味(左)
他にはシナモン味など、いろんな種類があった。1個約650円くらい(右)
  • この後も時間があったので、橋を渡って、ブダ側にある自由の女神像がある丘へ。休み休み歩いて20分くらいで女神像のある頂上へ。頂上からはブダペストが一望できる。
    丘の上に立つ自由の女神像(左)
    丘の上から見えるドナウ川とブダペストの市街(右)

帰りはバーミンガムの空港で慌てふためいてダッシュするはめになったのを教訓に、予めブダペスト空港のファーストトラックのチケットを滞在中にネットで購入しておいた。

だが、着いてみると手荷物検査には長蛇の列はみられず、別にファーストトラックに並ぶ必要はないほど、サクサクと進んでいた!

人手不足なのはUKだけ??

他のヨーロッパの国々も、同じ時期にコロナの規制が緩和されたはずなのに、この違いはいったい….。

ハンガリーから帰ってきた2週間後のBBCニュースでは、バーミンガム空港の
セキュリティー検査に並ぶ列がなんと、空港の外まで続いていると!
状況は悪くなるばかり?