ロックダウン12週目(6月8日~6月14日頃) - 小麦粉出現 & フットボール再開のニュース

UK入国時の自己隔離スタート

今週の月曜日(8日)からUKに入国する際は滞在先の届出と14日間の自己隔離をしなければならなくなった。

このニュースを聞いて、「ええ?今ごろ?」と不思議に思った。

感染者数が減ってきてるので、第2波が来ないようにするためなのかもしれないが、

「もっと早くピークが来る前にこの措置をとっておいて欲しかったよね~。」

と夫とつぶやいた。

日本やオーストラリアは3~4月頃からすでに入国制限がでていたので、2ヶ月以上も遅い!

 

このニュースが出た頃、私は「ファーロウで在宅勤務もしなくてよくなったし、こんなに仕事しなくてもいい時間があるなら、日本の両親にゆっくり会いに1ヶ月程行こうかしら...」という思いが頭をよぎっていた。

いつも日本に帰省する際はだいたい2週間の有休をとっていたが、2週間の間に親族や友人たちと会ったり、こっちでは手に入らない食料品等の買出しに行ったりして、毎回といっていいほど、なかなかゆっくり親と過ごす時間がない。

しかし現実を考えてみた。

  • この感染者数が世界のトップ5に入っているUKから高齢の親に会いに行くのはリスクが大きい。
  • 移動中に通過する空港や飛行機の中での感染も心配。
  • そもそも到着前14日以内にUKに滞在した人は日本に入国できない。
  • 上記の理由からもし日本に行きたければ日本が入国制限を行っていない第3国に

   14日間滞在する必要がでてくる。

  • もし日本に入国できたとしても、到着後14日間の自己隔離をする必要がある。
  • そしてUKに戻ってきても14日の自己隔離をしなければならない。

 

というわけで自己隔離している間に1ヶ月が終わってしまうではないか。

「だめ、だめ、やっぱり行けないわ~!」と諦めた。

 

小麦粉発見!

3月のパニック買い以来ずっとスーパーの棚から消えていた小麦粉…。

近所のコーナーショップでは見かけていたが、なぜか大きなスーパーの小麦粉売り場の棚はいつもカラだった。

あの1.5kg入りの小麦粉の袋が棚に戻ってくるのはいつかしら…、と小麦粉売り場を通るたびに思っていた。

今週スーパーに行った時も小麦粉が棚に置いてあることは期待してなかったが、通路を歩いているといつも見かけない物が山積みになって置かれていた。

近づいてよく見ると「Plain Flour 16kg」と大きな紙製の袋に書いてあった。

「ええ~!16kg入りの小麦粉!?」

「ないのも困るけど16kgも小麦粉買ってどうする?毎日パンでも焼く?しかも大量に?」

「それとも小麦粉が不足して困っている親族・友人と分割するとか?」

私の頭の中は、もしこの巨大な袋に入った小麦粉を買った場合どうするか、というシュミレーションでグルグル回っていた。

このセメントが入ったような大袋はまず我が家のキッチンの戸棚の中には納まらないので買うのは無理、と咄嗟に我に返った。

ひょっとして家庭用の小麦粉のパックが不足していて業務用のパックがスーパーに流通し始めたのかしら?

いつになったら普通のサイズが棚に戻ってくるやら…。

 

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スーパーに現れた巨大な袋に入った小麦粉



同僚3人が解雇に

今週の水曜日、久しぶりに会社からのメールが届いていた。

必要な一斉メールが送られてくると、会社に出社している同僚から私の携帯にお知らせがくるので、このお知らせを見て会社のメールを開けてみた。

「コロナの影響で事業が停滞しているため、残念ながら社員の3人が去っていきます。」というような内容だった。

ちょうど今週のニュースで「4月のUKの経済が20.4%も縮小した」とでていたので、

「私の会社は大丈夫かしら…」と心配していた矢先だった。

「やっぱり大丈夫じゃないのかも。」と不安になってきた。

会社を去っていくことになった3人の人達は皆入社して1年以内の人たちだった。

これから仕事を通じていろいろお話もしたかったのに残念…。

会社からのメールを開けるたびにこれからドキドキしそうだ。

 

フットボールの試合再開とZoomクイズ大会の最終回 

今週の木曜日、スペインのフットボールの試合が再開されて、次の日の朝のニュースでその様子が流れていた。

 

我が家のフットボールファンの夫と息子もそうだが、コロナの影響でプレミアリーグの試合がテレビからなくなってからというもの、羊飼いを失った子羊のように、チャンネルとチャンネルの間をさまよっている。

いくらチャンネルを変えてみても、見たいフットボールはでてこない。

今までプレミアリーグのシーズン中は、ライブで試合が放映される時間に合わせてその日のスケジュールをたてていた人たちだ。

フットボールが見れなくなって喪失感を感じている人がたくさんいるのか、ここ最近は昨年のプレミアリーグの試合の再放送をしたり、シーズン中BBCで放映されるフットボールの解説番組「Match of the Day」の特別版が放映されるようになった。

もちろんライブの試合は行われてないので、この番組では過去の試合について司会のリネカー氏と、元フットボール選手で今は解説者になっている人たちが語り合うというような番組だ。このような番組が流れるようになって、喪失感が少しは癒されているようだ。

 

スペインでフットボールが再開された最初のの試合はSevilla 対 Real Betisで観客なしで行われた。その代わりバーチャルサポーターが使われたようだ。

ニュースではバル(スペインのバー)に集まったファンたちが熱狂的に応援している様子がでていた。皆人生を取り戻したかのように嬉しそうだ。

「あ~!この人達も今まで喪失感を感じていたに違いない。」

と私はその人達を見ながら、我が家の迷える子羊たちとイメージを重ねていた。

ニュースでインタビュアーの人がバルに居たファンの一人に「久しぶりに見るフットボールはどうですか?」と質問していた。

「コロナのおかげでフットボールより大事なことがあるってことに気がついたよ。」

「それは?」

「人の命だよ」

私は思わず微笑んでしまった。

 

スペインに続きイングランドのプレミアリーグのフットボールの試合も来週の17日(水)から再開されることになった。

フットボールファンたちはもう今から来週の水曜日を指折り数えて心待ちにしているようだ。

 

「フットボールが来週から始まるのでZoomクイズ大会は今週で最後にしよう!」

というメッセージがWhatsAppのファミリーチャットに届いていた。

今までキャンセルになっていた試合のスケジュールを取り戻すため、来週からほぼ毎日のように試合が行われることになったので、クイズ大会の金曜日とバッティングするためだ。

親族のほとんどの人は地元のプレミアリーグチーム、レスターシティーFCのファンだ。

他の試合結果も地元のチームの順位に影響するため、どの試合も皆ライブで見ている。

「あ~あ、今週でクイズ大会も最後かぁ~。」

フットボールファンたちが人生を取り戻すのを楽しみにしているのを横目に、私はちょっと寂しい気持ちになった。

ロックダウンが始まって以来、毎週Zoomで親族たちと会えるのも楽しかったし、クイズ大会も単調なロックダウン生活にハリを与えてくれた。

「よーし、最後のクイズ大会がんばろうっと!」

と私は気を取り直してクイズに臨んだ。

 

祈りたい気持ちはみな同じ?

ロックダウン生活の中で「祈りたい」場面が日常茶飯事のように出てきたことに、この日記を書きながら自分でも気がつき始めた。

「これ以上死亡率があがりませんように!」

「早く日常がもどりますように。」

「第2波がきませんように。」

「家族、友人たちがみな無事でありますように」

と祈りたい場面の連続だ。

 

今週のニュースではロックダウン中に祈りを始めた人や信仰を始めた人の数が増加中とでていた。

しかも高齢者ではなく20-30代の若者の間で、宗教のオンラインサービスを利用してる人が増えているとか。

この先の事はわからない情勢の中にいると祈りたくなる心境になるのはみな同じなのかも。

 

今週の良いニュース😊 

  • 月曜日(8日)から歯医者が再開OKになった。

   これで、突然歯が痛くなっても安心…。

  • 今週でちょうど2ヶ月間石炭を一切使わずUK内の発電が行われている。

   再生可能エネルギーへの切り替えが現実的になりそう!

  

今週の良くないニュース

  • ウィンストン・チャーチルの銅像が保護のため箱で囲まれる

  先週のBLMプロテストの際奴隷貿易商だったエドワード・コルストンの銅像が倒さ

  れた後、ロンドンの国会近くにあるチャーチル氏の銅像に「人種差別者(Racist)」

  という落書きがされた。これ以上ダメージを受けないよう、保護するために箱で

  囲まれたようだ。

  • ロックダウン中に癌の疑いのある患者の緊急検査照会率が60%も減少。

  検査施設が閉鎖になっているためとのことだが、検査が遅れることによって、治療

  が手遅れになるようなケースがでませんように…。

  • アフリカでコロナ感染者数が急速に増加中。

  今週確認されただけでもアフリカ全体で200,000人が感染しているとか。

  なんとタンザニアでは感染者数の統計をとるのをやめた(!)らしい。

 

 

この週UKのコロナによる死亡者数の合計は40686人⇒41800人*に。

(*coronavirus.data.gov.ukより)