ロックダウン8週間前  (1月27~2月2日頃) コロナのUK上陸

1月末からTVでは毎日のようにコロナに関するニュースがトップで流れるようになった。

1月30日にWHOが「国際的な公衆衛生上の緊急事態宣言」(=Public Health Emergency of International Concern)を出したその日に、イギリスの北部にあるヨーク(ヨーク大聖堂で有名な街)で中国人観光客2人からコロナの陽性反応が出たとニュースで流れた。宿泊していたホテルに隔離されてるようだった。

 

観光客が大勢集まるロンドンではなく、イギリス北部の街で最初の感染者が見つかったことが意外だった。

中国からの入国者を対象としたヒースロー空港のスクリーニングテストを始めたのはもう遅かったのかもしれない…! 入国経路はヒースローだけではなく、ヨーロッパの他の国を経由すれば、UKの地方都市にだって飛べる。

地方都市の空港はたいていヒースローに比べるとスタッフも少ないし入国手続きもゆるい。到着客のほとんどがEU諸国からだけあって、入国審査はほぼなしに近い。

これもBrexit(EU離脱)の取り決めが確立したらどうなるかわからないけど。 

というわけで地方都市の空港でスクリーニングテストが確実に行われてるとは思えなかった。

 

またこの頃話題になっていたニュースとしては、ウーハンの都市閉鎖後そこに滞在していて街から出れなくなったUKの国籍者を脱出させるためのフライトを政府が送り、そのフライトでUKに戻ってきた人たちは帰国後14日間の隔離生活に入るという事がでていた。

その救済便に乗れるのはUK国籍保持者のみなので、配偶者が他の国籍だと、たとえ結婚していてもその配偶者は一緒に乗せてもらえないとのことで、余儀なくインドネシア人の奥さんと一緒にウーハンに留まることにしたというイギリス人男性もニュースに出ていた。

国際結婚をしている私もこのニュースを見て危機感を覚えたが、日本政府もウーハンから日本人を帰国させるためのフライトを出したと聞いてちょっと安心!

このような緊急事態がもし私たち夫婦が海外にいる間に起きた場合は、両国の政府が救出してくれるということがわかったのは安心だけど、それぞれの政府が手配した飛行機に乗り、私は日本へ、夫はイギリスへと行かねばならぬ。

「しばらくお別れすることになるねぇ~。」と夫と話していた。

 

このようなニュースを聞いていると1週間前までは対岸の火事だったのに、週が変わった途端、その火事が追い風に吹かれてあっという間に自分のいる岸まで迫ってきている感じがした。

実際この週、それまで政府が目安でだしていた危険度のレベルがLOW(低)からModerate(中間)に上がった。

 

もう会社のランチタイムに同僚と話す話題はコロナのことばかりになってきた。

キッチンでは常にTVがついてて四六時中ニュースが流れてるのもよくない。

天気予報以外のニュースとは悪い話題しかないのかと思うくらい!

ちょっと前までは「ああ~、毎日暗くて雨ばかり!憂鬱だねぇ」が挨拶代わりだったのに、この辺りから「コロナ心配だねぇ~」「これ以上広まらないといいけど。」のような会話に変わっていった。