2021年12月:オミクロン株感染急上昇中にヨークのクリスマスマーケットへ

オミクロンUKで急速に拡散中

先月末にUKに上陸したコロナウィルスの新異変種オミクロンが、12月に入るとすごい勢いでUK内で拡散し始めた。

11月末に22人だったオミクロン感染者数も、12月2週目にはあっと言う間に6000人近くにまでになった。

なんでもイングランドの感染者数は2-3日おきに倍々で増えていっているとか。

今までの異変種の中でも一番感染力が高いということなので、これから何かとクリスマスに向けてパーティーや食事会、それにクリスマスショッピングで賑わう季節、どうなることやら…、と心配になってきた。

 

プランB

この新しい異変種オミクロンの爆発的な拡散を防ぐため、12月2週めには政府からイングランドでは「プランB」なる規制を実施すると発表があった。

この「プランB」とは...

  • 再びリモートワークの推奨
  • マスク着用義務化の範囲拡張 (劇場や映画館を含む)
  • ナイトクラブなどではCovid Pass*提示の義務化

(*ワクチンを2回以上接種済みということを証明するQRコード)

 

この発表があったあと、私の職場ではまた同僚たちと「私たちもリモートワークになのかしら?」「ガソリンの値段も上がったことだし、通勤がなくなると助かるんだけどなぁ。」などと話していた。

しかし総務からは「先日のHealth&Safetyのインスペクションでは社内のソーシャルディスタンスがとれている、という結果がでたので今回はリモートワークは実施しません。」とのお知らせが。

ちょっと残念…。

 

ヨークのクリスマスマーケットへ

そんな中、今月半ばの週末私と夫はヨークに1泊2日で娘を迎えに行った。

大学のクリスマス休暇が始まるので娘は3週間ほど休みになる。

「電車のネットワークが悪い」&「イギリスの電車代はやたらと高い」という2拍子で、私たちの住むレスター市からだと車で迎えに行った方が断然安くて早い。

片道2時間ほどでヨークまで行けるので日帰りしようと思えばできるのだが、今回はせっかくクリスマスの時期なので、ヨークで有名なクリスマスマーケットをゆっくり見て回るためにも、ホテルを1泊とって泊りがけにした。

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ヨークは私たちの住むレスター市から北へ車で2時間ほど行ったところ

ニュースではドイツやオランダ、オーストリア等の国々ですでにオミクロン株の感染が広がり、ヨーロッパのこの時期皆が楽しみにしているクリスマスマーケットがキャンセルになった街もあるとでていた。

そのせいかどうかわからないけれど、UK国内のクリスマスマーケットにいつもより人が集まっているようだ。

私たちがヨーク市内に近づいてくると、クリスマス前の週末というのもあってか道がかなり渋滞していた。

 

ヨークに着いて車をホテルの駐車場に停めた後、娘と落合って早速3人でクリスマスマーケットへ!

(Covid対策のため最近どこのホテルも午後3時以降にしかチェックインできないので車だけ先に停めさせてもらった。)

 

街の中心にあるマーケットに行くとあちこちにMulled Wine(モルドワイン=温めた赤ワインにオレンジなどの柑橘類、ミックススパイス、砂糖などを入れたもの。クリスマスの時期によく飲まれる)の出店や、ヨークで有名なジンの入った温い飲み物を売っている出店がいくつもあり、アルコールのにおいがプーンと漂っていた。

私たちはマーケットに着くなりこのモルドワインを、そして娘はベーリーズ入りのホットチョコレートを飲んで温まった。

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ヨークで有名なジン(左)
ベイリーズ入りホットチョコレートには大量のホイップクリームが(右)

クリスマスマーケットの出店では工芸品等のクラフトグッズや、アクセサリー、洋服、クリスマスの飾り物、植物や地元で作られた食品など色んなものが売られていて、1軒1軒見ながら歩いて回るのは結構楽しかった。

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クリスマスマーケットは大賑わい

出店の中には日本語でメニューやお店の名前が書かれたお店も。

何を売っているかと思ってみてみると、日本食らしきものは「ギョーザ」だけで、あとは「バオバン」や「フライドポテト」などのストリートフードだった。

人気があるのか人が並んでいた。

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謎の日本語が書かれたアジア風ストリートフードの出店

クリスマスマーケットだけでなく、周辺のショッピング街も多くの人で賑わっていた。

Shmbles(シャンブルズ)という中世の名残の残る石畳のせまい通りには観光客用のお土産屋さんが多く並んでいるのだが、ここに長蛇の列ができていた。

「いったいこの列は何??」と思いながら列の先頭の方まで歩いて行ってみると「York Ghost」というお店に辿り着いた。

娘いわく、誰かがこのお店で売っているゴーストの置物をインスタに載せたら爆発的な人気になったらしく、これを買い求めに来る人が殺到しているらしい。

私は「ふーん、そうなんだぁ。」と言いながらショーウィンドウを覗いてみた。

そこには高さ15cmくらいの小さなのっぺりとした形のゴーストの置物が並んでいた。

1つ約15ポンドくらいらしい。(約2300円)

「ええ!これが?このために皆並んでるの?」と思えるほどシンプルな形だった。

ひょっとしてヨークはゴースト(幽霊)が出ることで有名なので、お土産にするために皆並んでるのか?

この行列にもソーシャルディスタンスは全く見受けられなかったので、私はマスクをきつくつけ直して横を通り抜けた。

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このゴーストの置物を買うための行列!お店は4つ先の看板があるところ

クリスマス前の週末だけあってカフェやレストランも人で賑わっていて、お昼どきは満席で入れない所もたくさん。

心配だったのは、マーケットのような屋外ではマスク着用は今のところ義務になっていないので、マスクをしていない人がかなりたくさん居たことだ。

久しぶりに人ごみの中を歩きながら、ちょっと不安になったてきた。

しかしクリスマスのデコレーションを見ながら街中を歩いてると、やっと「クリスマスが来るんだなぁ…。」と実感が沸いてきた。

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クリスマスのデコレーションで飾られたカフェ(左)
COVID対策用のバブルで囲まれたテーブルのあるレストランもあった(右)

次の日は、ヨークの街を取り囲む壁(シティー・ウォール)の上を歩いて、ヨークの景色を眺めたり、Jorvikというバイキング博物館を訪れたりと観光コースも回ってみた。

ヨークはその昔城塞都市として築かれ、今でも街の周りに壁が残っている。

4箇所ああるゲートからこの壁の上に登れるようになっていて、壁の上は幅はせまいけれど、歩けるようになっている。

街中を見渡せて景色もよくて、ランチの後の腹ごなしにはぴったり!

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このようなゲートが4箇所あり、階段を上って壁の上へ行けるようになっている。
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壁の上はこのようにせまい通りになっていて歩いて回れる(右)
壁の上から見えるヨーク大聖堂(左)

またヨークは866年にバイキングに乗っ取られたという歴史があって、バイキングにちなむ発掘物がたくさん出てきた街でも有名。

このJorvikという博物館では、発掘物の展示だけではなく、バイキングがどんな暮らしをしていたかがわかるように、当時の暮らしの様子が再現されたシーンを乗り物に乗ってオーディオガイドを聞きながら見て回れるようになっていた。

オーディオガイドは言語が選べるようになっていて、日本語もあったので、もちろん私は日本語で!

展示物を見て回るだけの博物館かと思っていたけれど、ビジュアルに当時の様子が伝わってきたのは期待以上でよかった。

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バイキング博物館Jorvikのパンフレット

最近出かけると言えば、通勤とスーパーに食料の買出しに行くくらいの日々だったので、娘を迎えに行ったついでだったけれど、久しぶりに小旅行気分が味わえた週末だった。

かなりの人ごみの中2日間過ごしたのが唯一心配…。