2021年12月:誰もかれもがオミクロンなクリスマス休暇
同僚たちが次から次に陽性反応 - クリスマスのプランが泡に…
私の10日間の隔離期間が終わる24日のクリスマス・イブ、私の携帯に次から次にメッセージが入ってきた。
この日は会社の上司や同僚たちからのメッセージが多かった。
「隔離は無事終わった?」とか「調子はどう?」というような私を心配してくれるメッセージの他に、「お知らせまでだけど、他にも7人同僚たちがPCR検査で陽性反応がでだらしいよ。」という連絡もきた。
私が隔離に入った10日前まで職場で陽性反応が出たのは私を含めて3人だった。
「ええ?あと7人も?」とびっくり。
7人の中にはこのクリスマス休暇に海外に住む家族に会いに行く予定だったのに、出発前のPCR検査で陽性反応がでて旅立てなかった同僚もいた。
「あんなに久しぶりに家族と会うのを楽しみにしていたのに?!」
と人事ながら心が痛んでいると、また「ピーン!」とメッセージが届いた。
今度は同じ部にいる同僚から。
「皆が陽性になってると聞いたので念のためにLFT(Lateral Flow Test)を受けたら陽性でした。症状は今のところないけど。」と。
その直後、今度は違う部署の同僚から、「喉が痛くなって声が枯れてきたので念のためPCR検査を受けたら陽性だった!」とのメッセージが…。
ご家族の皆は陰性だったので、義両親の家で予定されていたクリスマスディナーはこの同僚だけが留守番することになったらしい。
この日は上司からも「実は僕も陽性だったから、クリスマスは無しになったよ。」とメッセージが届いた。
私の職場では普段常時オフィスに居るスタッフは30人くらいなので、1/3以上の人たちがコロナに感染したことになる。
しかも全員2回以上のワクチンを接種済みだ。
「いったいこの陽性反応の嵐はなに??」とメッセージを読むたびに叫んでていた。
クリスマス直前に陽性反応が出た人達は10日間の隔離を終える頃、ちょうど1月4日の仕事初めになってしまうので、実質このクリスマス休暇は隔離で終わってしまう。
国民の休日が日本に比べてやけに少ないイングランドではこのクリスマス休暇が唯一長い休みなので、全く残念なクリスマス休暇となってしまった。
メッセージをくれた同僚たちに症状を聞いてみると、多かったのは;
- 喉の痛み
- 咳が出る
- 体が痛い・だるい
- 無症状
とほとんど軽い症状だった。
PCR検査の陽性結果が送られて来る際には、どの種類のコロナウィルスかは書かれていないのだが、この「喉の痛み」という症状からして、恐らくほとんどの人がオミクロンではないかと思う。
つい先日隔離のルールが変わって、7日目にLFTを受けて陰性なら早く隔離を終えられることになったので、これを試してみた同僚も中にはいたけれど、7日目ではまだ陽性だったらしい。
「このクリスマス休暇は結局家に篭ってるだけのつまんない休暇になっちゃった!」と落胆していた。
ジングル・ジャブ・キャンペーン
同僚たち以外でも、夫の親族や知り合いの中にも同じ時期にコロナの陽性反応が出た人が数人いた。
ニュースでは、先週1週間のコロナ感染者数が170万人に達したこと、そして昨日の1日の感染者数が記録を更新して12万2千人以上になったとでていた。
私の周りだけで、15人近くは感染しているので、この記録更新のニュースは驚かなかった。
このクリスマス目前にして起きてる感染の嵐に対応する策として、「クリスマスの25日もワクチン接種を行うJingle Jab Campaignを実施します。」と政府から発表があった。
(クリスマスの象徴ジングルベルのジングルと、Jab[注射]を掛け合わせた駄洒落?)
クリスマスは日本でいうところのお正月の様にUKではスーパーを始め、ほとんどのお店や公共サービスがお休みになる日。
ワクチンを3回接種しているとオミクロン株に70%ほどの確率で有効になるらしいので、政府は休日も返上して急ピッチでこのブースター接種(3回目)を進めているようだ。
今回は新たな規制を導入するより、ブースターの接種率を上げて対応するプランなのかしら、とふと思ってしまった。
LFT(Lateral Flow Test=迅速テスト)キットが届かない!
今年の4月から始まったLFT(ラテラル・フロー・テスト=迅速テスト)キットの無料配布のおかげで、最近はどの家庭にもこのキットが常備されている。
このキットは薬局に行ってももらえるし、NHSのウェブサイトでオーダーすると、1-2日後には郵送で送られてくる。
最近はオーダーすると郵送か近所の薬局でコレクトするかの選択がでてきて、コレクトの際にはリファレンス番号が発行されて、指定の薬局でこの番号を見せると予約されたテストキットがもらえる。
1パックに7つのキットが入っているので1回のオーダーで7回テストが受けられるしくみだ。(詳しくは、https://elsaleo.hatenablog.com/entry/2021/08/01/230259)
中学校以上の子供や学生は、週2回のLFTが義務付けられているので、もうこのテストは歯磨きのように生活習慣の一部になってしまったようだ。
職場では、取引先の会社を訪問する際に「LFTを当日受けて陰性になってるキットを受付で見せてください。」と言われたりすることもある。(まるで空港並み?)
またこの大晦日、我が家の隔離が終わったので、義妹宅で行われる大晦日パーティーに呼ばれているのだが、「念のため、来る人は全員LFTを受けてきてね。」と言われている。
あとこのテストをよく使用する場面としては、人ごみの多い所に行った後、高齢者の義父母を訪問する時など、念のためにLFTを受けてから訪問したりしている。
と言ったようにこのテストキットは最近では鎮痛剤やバンソコと同じように我が家の棚に常備されている。
のだが!
今月半ばに私と夫と娘の3人がコロナに感染してしまったので、唯一陰性だった息子が頻繁にこのLFTで検査していてキットが底をつきそうになった。
すぐに私と息子で補充を2セット分オーダーしていたのだが、2週間近くたった現在もまだ届いていない。
娘もネットでオーダーし、薬局でコレクトする選択をしたにもかかわらず、薬局では「申し訳ないのですが在庫がきれてます。」と言われた。
原因はすぐに検討がついた。
- 1日10万人を越すコロナの感染者の人達が、早く隔離を終わらるには7日目にLFTを受ける必要がある。
- 1日10万人を超すコロナの感染者の人たちと同居する人や濃厚接触者もLFTを受ける必要がある。
ということで、LFTの需要が急激に増えたに違いない。
去年まではこんなテストキット見たこともなかったのに、今となっては無いと何となく不安になってしまう。
「ああ~、いったいいつになったら届くのやら…。」
こじんまりとしたクリスマス・パート2
去年はコロナの規制で我が家の4人+義母の5人でこじんまりとしたクリスマスだったので、今年は義妹の家族と合わせて11人で集まって久しぶりに賑やかなクリスマスを過ごす予定だった。
しかし我が家の3人がコロナに感染し、24-25日まで隔離しなくてはならなくなったため、去年より更にこじんまりと4人だけで過ごすことになってしまった。
思えば2年前のクリスマスまでは毎年4-5家族が集まって、いつも15人くらいで賑やかに過ごしていた。
そんなクリスマスは、なんだか遠い過去の出来事に思えてきた。
しかし、来客もなければ、着飾ってよその家にお邪魔しなくてもいいとなると、かなりリラックスできた。
今年は下宿生活で料理の腕を上げた娘が料理担当になってくれたので、更にリラックス!
クリスマスディナーの後は久しぶりに家族でトランプのゲーム等をしたり、親族とズームでクイズ大会をしたりして、隔離中でもそれなりに楽しめたクリスマスだった。
それにしても我が家の2021年は隔離で始まり、隔離で終わった年だった。
「もうコロナ感染と隔離はごめん!」と言いたい。
2022は何事もありませんように~!