2021年5月-その3:コロナ規制緩和ステップ3が始まったと思いきや、新たな異変種が…
前回のブログで書いた通り5月初旬に手術を受けたのもあって、しばらくブランクができてしまったけれど、5月に起きたことをもう少し書いておこうと思う。
インド(デルタ)異変種でワクチン接種が急速にスピードアップ!
昨年末、高齢者やエッセンシャル・ワーカーからスタートしたコロナウィルスのワクチン接種プログラムも、UKでは5月半ばになると30代の人たちまで進んだ。
私の勤務している会社も20代の若いスタッフ数人を除いては95%くらいの人たちは5月半ばの時点で1回目のワクチン接種が終わり、そして半数以上の人達も2回目の接種が終わって、社内の緊張感が前より薄れてきた感じがし始めた。
緊張感があった時は、社内での行き来はなるべくしなくていいように、デスクからあまり離れず、電話やメールで用事を済ませることが多かったけど、ワクチン接種者が増えてくると、以前のようにキッチンで同僚たちとちょっとした世間話をしたり、同僚に用事があると、お互いのデスクまで赴いたりするようになってきた。
そんな緊張感が緩み始めた頃、今度はニュースで「今までより感染力が強いインドからきた異変種」がUKに上陸し、すごい勢いでこの種の感染者が増えていると大きく取り上げられるようになった。
「なぜUKにこの異変種が上陸?」
「あんなに病院では対応しきれないほどインドが悲惨な状況になっていたというのに、UKは水際対策をしていなかったのか?」と不思議に思った。
以前にも書いた通り、私の住むレスター市には多くのインド人が住んでいて、インド人街があるほど。
なので、必然的にインドに住む家族や親族の人たちとの行き来もあるし、交流もある。
ということでレスター市がこのインド異変種(のちにデルタ異変種に改名)の多発地帯の1つになったと聞いて頷けた。
この新たな異変種に対応するため、レスター市ではあちこちに「Drop-in vaccination center」を開設し始めた。
これは予約がなくても歩いて入って行けば、18才以上の住民なら誰でもワクチンを打ってっもらえるというワクチン接種センターだ。
最初のうちは、移民の人たちが多く住むレスター市の中心地域から優先的にこの「Drop-in vaccination center」が開設し始めたのだが、次第に郊外の方へも広がってきた。
5月も半ばを過ぎると私の住む地域にもメールやチラシでこのワクチン接種センターのお知らせが来たので見てみると、うちの近所の図書館がこの「ドロップ・イン接種センター」になっていた。
我が家で唯一まだ1回めの接種が終わってなかった24歳の息子も、早速この近所にできた接種センターに赴いた。
息子が行ったのは接種センターが閉まる1時間前くらいの夕方だったのだが、「解凍したワクチンはその日のうちに使ってしまわないといけないので、僕が接種終わって帰るころには、その辺を歩いてる人たちに『ワクチン打ちませんか~?』って声かけてたよ。」と言っていた。
かなりのスピードでワクチン接種率が上がってきているのがわかった。
また政府の発表では、1回目と2回目のワクチン接種の間隔を12週間から8週間に縮めるとも出ていた。
この発表があってすぐ、私の携帯にメッセージが届いた。
「6月5日に予約されているあなたの2度目のワクチン接種ですが、もっと早く受けられるようになりましたので、今入っている予約をキャンセルして、早い日時に変更してください。」
というような内容だった。
私は早速予約の変更をしようと、送られてきたリンクをクリックしてみた。
するとなんと、次の日から予約が入れられるようになっているではないか!
しかもどの時間帯でもOKなくらい空き状況があった。
私は早速翌日に予約を変更し、2回目のワクチンを受けに行った。
当初の予定より2週間ほど早まったことになる。
2回目も1回目と同様、腕に少し重みを感じるくらいで何の副作用もなく済んでほっとした。
5月末の時点で、UK国内のワクチン接種完了者は、1回目が人口の約60%、2回接種した人は人口の約40%にもなった。18歳以上の大人だけを見るとかなり人数でワクチンが完了したようだ。
ロンドン近郊にある有名なラグビー競技場、トゥイッカナム・スタジアムも大ワクチン接種センターに変わり、1日に1万5千人の人たちにワクチンを打つという目標が掲げられた。
しかし、このデルタ異変種を警戒してか、フランスをはじめとするヨーロッパ各地ではUKからの入国を制限する国々もでてきた。
UKはハイリスク国とみなされたようだ。
ワクチン接種が急ピッチで進んできたけれど、国外にいける日はまだまだ遠そう…。
コロナ規制緩和ステップ3の開始
ワクチン接種率とデルタ異変種の感染率が同時に上がってる中、予定通り5月17からコロナ規制緩和のステップ3が開始された。
今回緩和された内容は…
- 屋外でなら誰とでも会える。(しかし、30人以内まで)
- 人と近づいてもOK(親族や友人たちとハグができる!)
- カフェ、レストラン、パブでは屋内で座って飲食ができる。
(しかし、テーブルで座ったままが条件なので、パブではカウンターで立ってオーダ
ーしたり飲んだりできない)
- その他の屋内施設がオープンできる
(映画館、ホテルやB&Bなどの旅館、子供用プレイエリア等)
- 屋外でのスポーツイベントやショーは観客ありで行える
- 結婚式やお葬式は30人までなら参加OK
(前回の規制緩和では、結婚式は15人までだった)
今回の緩和で一番嬉しかったのは、やはり外食を屋内でできるようになったこと。
今まではカフェやレストランが再開したとは言え、屋外でしか座って飲食できなかったので、天候が悪いと友達とランチに行く予定もたたなかった。
それと、6月に夫の甥っ子の結婚式が予定されていたので、予定通り規制が緩和されてほっとした。本当は今年の3月の予定だったを延期し、しかも当初予定していた招待客を大幅に削って関係の近い親族だけに予定を変更していたので、これをまた計画し直すことにならなくてよかった...、と人ごとながら胸を撫で下ろした。
この規制解除ステップ3が始まった後、早速友人とパブにランチに行ったり、夫と久しぶりに映画を見に行ったりして、なんだか急に日常が戻ってきた感じがした。
友人とランチをしながら、「最後にこうやって一緒にランチしたのいつだったかな。」
「たしか去年の8月にEat out to help outキャンペーンやってた時だから、約9ヶ月ぶり??」などと話ていた。
再び友人たちとこうやって普通に会ってランチしながらおしゃべりできるようになってよかった!
街に行くと、天候がよくなったのもあって、結構多くの人たちが以前のようにレストランやカフェの屋内外で飲食していた。
久しぶりに訪れた映画館では、座席を事前指定する際、両側2席ずつを空けて予約しなくてはならなかった。あと、前後に人が重ならないようにもしてあったので、背の低い私には有りがたい!
目の前の背の高い人に座られると見通しが悪くなるので…。
規制がなくなっても、このシステムを残して欲しい!
しかし、映画館で売っている飲食物は以前よりチョイスがなくなっていた。
コーヒーはブラックコーヒーかミルク入りかの2つのチョイスだけになっていて、カプチーノやラテなどのチョイスがなくなっていた。
食べ物も、ホットドックかポップコーンくらい。
ホットドックもいつもなら玉ねぎなどのトッピングがあるのだが、それもなく、プレーンなもののみ。
夕飯をちゃんと食べてこなかった夫は、しょうがなくこの唯一のチョイス、プレーンホットドックでがまん。
「入場する人数を制限していて客足が少ないから、売る物も制限してるのか!?」
いつもなら人で賑わう金曜の夜に映画館に行ったのだが、人はまばらだった。
きっと新しい映画があまり作られてないからかもしれないけど、きっと多くの人たちはロックダウン中病み付きになったNetflix等で満足してるのかな..、とふと思った。
いつかまたあの賑わいが戻ってくる日がくると期待したい。