ローカルロックダウン5週目(7月27日~8月2日頃) - 国をあげての減量作戦 / 夢のヘアカット!

国民総出でダイエット?

今週はボリス首相の「肥満対策」の発表でスタートした。

「ロックダウン中に運動不足で私のように太った人が大勢でてきたから?」

と思ったが、コロナに感染した人の中で肥満の人が重症になったり死に至る確率が高いというデータがでたらしい。

なんでも肥満の人(BMI値が30以上の人)のコロナによる死亡率は普通の人より40%~50%も高いとか。

「体重を減らすことによってコロナに感染した際に重症になるリスクを減らし、NHSを守りましょう」というのが趣旨のようだ。

これがもし肥満体のリーダーの言うことだったら「またぁ、この人なに言ってるのかしら~!」と思うところだが、自らも6キロほど痩せたというボリス首相。

「彼もがんばってるのね。じゃあ私も…!」と思う人がでてくるかもしれない(?)

 

政府のデータによると、肥満によって引き起こされる病気の治療だけでNHSに掛かる費用が毎年約61億ポンドで、2018~2019年の1年間に肥満が原因で入院した件数がおよそ90万件もあったらしい。

どうりでコロナウィルスによる致死率が日本などアジアの国々に比べてかなり高いんだわ..。

ということで、「肥満をなくすことによってNHSに掛かる負担をなくしましょう!特に冬がやってくる前に!」というのが今回のキャンペーンの狙いのようだ。

もし肥満の人が皆2.5kgづつ減量すれば、5年間で約1億500万ポンドの節約になるそうだ!

最近はこうやって色んな情報が数字のデータで示されるので「なるほどねぇ~。納得!納得!」と頷けるのだが、今回はこの数字をみても、なぜか私の減量のモチベーションには繋がりそうもない…。

私の場合、お洒落な服を見つけて試着したけど、お腹が出てて自分には似合わないとわかった時などに「ガーン!!」とショックを受け、「何がなんでもこのお洒落な服が似合うように痩せなきゃ~!」と思う傾向にある。

ということで、どれだけ多額なコストを節約できるかという数字より、きれいに痩せてお洒落な服を着ているバーチャルな自分のポスターでも1枚プリントして冷蔵庫に貼り付けておいた方がよっぽど効果がありそう…。数字よりビジュアルアプローチにして欲しい!

 

今回でた政府の「肥満を減らすプラン」とは…

  • HFSS (High Fat, Sugar & Salt) – 高脂肪、塩分、糖分を含む食べ物(いわゆるジャンクフード)や飲み物のコマーシャルはオンラインでもTVでも夜9時まで禁止。これは子供たちが起きている時間には見せないようにするため。
  • ジャンクフードの「Buy 1 get 1 free」(1つ買うと2つめはタダ)という売り方は制限する。-これはよく大きなスーパーなどでやっているキャンペーンで、必要なくてもついこのキャンペーンをやっていると2つめもカゴに入れてしまう。
  • 従業員が250人以上いるレストラン、カフェやテイクアウェイでは売っている食べ物にカロリー情報を載せたラベルを貼ること。
  • アルコールにもカロリー情報のラベルを貼ること

 

スーパーで売っている食料品にはすでにほとんどカロリーのラベルが表示されているが、レストランやカフェも、メニューにカロリーが表示されていれば注文する時にカロリーを考慮できていい! 「高カロリーであることを知らずに食べてた」ということがこれからなくなるかもしれない。

 

そして減量を手助けするためのツールやアプリもできるようだ。

これらの政府のプランの効果はいかに…。

 

新たなロックダウン・ルールが…!

今週の木曜日は地元レスター市のローカルロックダウンの見直しがある日だった。

「もうかれこれローカルロックダウンになって1ヶ月だし、感染者数も減ってきたから今日こそローカルロックダウンは解除になるよねぇ。」

と皆で期待に胸を膨らませていた。

夕方には発表があるはずなので、BBCのローカルニュースをつけっぱなしにしていたのに、画面には政府からの発表を待つレスター市長が映っているだけで、8時過ぎても何の発表もでていなかった。

「なんでこんなに遅れてるのかしら?まだ発表がないなら、ちょっと散歩にでも行ってこようかな…。」

としびれを切らして家を出で45分ほど散歩して家に帰ってきた。

そしてテレビをつけてビックリ!

テレビには前回の発表と同じく保健相のマット・ハンコック氏がこわ張った表情で「with my heavy heart…(心は重いですが…)」と言っていた。

「何?何?なぜ心が重いの?ロックだダウン解除じゃないのぉ~?」

と不安をよぎらせながら、よくニュースを聞いてみると…

それはロックダウンルールの変更について語られていた。

レスター市だけでなく、イングランド北西部のグレーター・マンチェスターはじめ、イースト・ランカシャーとウェスト・ヨークシャーの地域では、他の世帯の人達とプライベートな空間(家の中だけでなく庭でも)で会ってはいけないことになったと…!

しかも翌日(金曜日)から。

この間やっと庭でなら最高6人まで他の世帯の人たちと会えることになったので、今週末は友人夫婦を呼んで我が家の庭でバーベキューをやることになっていたのに、庭でも他の世帯の人達と会うことが禁止になってしまった。

「えぇ~!せっかく予定していたバーベキューができないってこと?」

「また人を呼べなくなっちゃった…」

私はまたもや大きなため息をついた。

ローカルロックダウンが長引く度にため息ばかりついている今日この頃だ。

「しかしなぜ、こんなことが1日前に決まったのかしら?」

マンチェスターをはじめとするイングランド北西部でのコロナ感染率が上がってきているのに対して、レスター市は過去1ヶ月間のローカルロックダウンで感染率は落ちてきているはずなのに?

と私は不思議に思った。

 

唯一ポジティブなニュースは、翌週月曜日(8月3日)からやっとレスター市のパブやレストランが再開できることになった。しかし屋内のジムやプールはまだ閉まったままになるらしい。

パブやレストランが開くのは全国の他の地域と比べてちょうど1ヶ月遅れだ。

この1ヶ月ほど、レスター市外に住む友人と外食に行きたくても、レストランの中にはお客さん全員の身分証明書の提示を求めるところもあり、住所が規制のかかっている地域だと入店を断られるところもあって、「やめておこうか?」とあきらめていた。

「レスターのレストランやパブが開くなら、今度からどうどうと外食に行けるわ!」

と久しぶりに喜ばし気持ちになった。

「早速友達を誘ってみようっと!」

 

「しかし、なぜパブやレストランに行けるようになるのに、個人の家や庭で集まるのはだめなのかしら~?」

ハンコック氏の発表では、その辺の説明が曖昧だった。

不思議に思っていると息子がすかさず

「それは明日からイスラム教のお祝い、イード(Eid al-Adha)が始まるからだよ。」

と教えてくれた。

「そっか!なるほどね~!だからこの新しい規制はイスラム教徒の人口の多い街が対象なのか!」イングランド北西部にもアジア系イスラム教徒の人たち(パキスタン人等)が多く住んでいる。

UKの学校では小学校からRE (Religious Education) という教科がカリキュラムに含まれていて、我が家も子供たちの方が私より各宗教のしきたりに詳しい。

息子や娘の行っていた学校もイスラム教徒の子供たちがたくさんいて、UKのカレンダーでは祝日でなくても宗教の祝い事であれば特別に休みが許可されていたのを覚えている。

このイードというお祝いは、日本でいうならお正月、キリスト教でいうならクリスマスみたいに、親族が集まり、ご馳走を皆で分け合って食べたり、パーティーが行われたりする。

 

保健相のハンコック氏は、はっきり「イードがあるから」とは言ってなかったが、「個人の家や庭で集まるのは禁止」という発表がイードの始まる1日前にでたことと、イスラム教徒の集まる街が対象になったこと自体が、「イードで人々が個人の家に集まることを阻止する目的があったのが明らか。

インド系やイスラム系の文化では多世代が同居するケースが多数あり、そのような世帯でコロナウィルスの感染率が上昇しているというデータもあるため、きっとこのような決断に達したのだろう。

せっかく全国ロックダウンが緩和され始めたのに、ここでまたぶり返すわけにはいかない、というのは理解できる。

しかし私の頭の中では「夏が終わる前に庭でバーベキューパーティーができるのかしら…」

「この調子じゃすぐに秋になって日も短くなるから、もう無理かも..」

というような悲観的な思いがグルグル回っていた。

 

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新たな規制が発表された翌日の新聞の見出し -450万人に影響が....

 

半年ぶりのヘアカット

7月4日から全国のヘアサロンは営業を再開していたのに、ローカルロックダウンになったレスター市のヘアサロンはずっと閉まったままだった。

7月4日からヘアサロンが開くという発表があってすぐに予約を入れていたのに、このローカルロックダウンが長引いたせいで、その後2回もキャンセルすることに!

全国より1ヶ月遅れでやっとレスター市内のヘアサロンも開くことになったので、8月になった途端、夫、息子、私の3人で待ちに待ったカットに行ってきた。

かれこれ5ヶ月半ぶりのヘアカット!

美容師のお姉さんは使い捨てのビニールのエプロンを身につけ、顔にはフェイスシールドを着けてマスクをした私たちを迎えてくれた。

早速夫と息子からカットしてもらった。

ロックダウン中に伸びた髪の毛が床に落ちていくのを見ていると、なんだか牧場で羊の毛刈りをしているシーンを思い出してしまった。

私は、6ヶ月近く伸びた髪の毛をばっさり切り、ハイライトも入れてもらったので、美容師のお姉さんと久しぶりにゆっくりと世間話ができた。

「ロックダウン中どうしてたぁ?」

「3月に行ったベトナム旅行はどうだった?」

というような普通の会話を家族以外の人とするのは、久しぶりかも!とふと気がついた。

美容師のお姉さんも、「何ヶ月も仕事してなかったから、ちゃんとお客さんと会話できるか心配だったの!でもこうやって話してるとあっという間にもとに戻っちゃた。」

と言っていた。

ヘアサロンに行っただけなのに、なんだか普通の生活が戻ってきた気がした。

カットとカラーが終わって鏡を見ると、なんだか2-3歳くらい若返った(?)ような錯覚にすら…。

あ~、スッキリした!

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ヘアカット前の息子とロックダウン中に伸びた髪の毛...

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ヘアカット後 -スッキリ爽やか!?


 

来週から仕事に復帰!!

今週水曜日は天気もよく、庭にできたデッキに座って、4月にロックダウン生活用に買ったコーヒーマシンで入れたコーヒーを飲んでくつろいでいた。

4月は自宅勤務をしていたものの、5月から仕事もしなくていい生活になりかれこれ3ヶ月。仕事の事はすっかり忘れ、「家事もやったし、次はNetflixで新しいドラマでも見るとするか~。」と思っていた矢先、私の携帯が鳴った。

それは上司からだった。

ほとんど、「私のことはもう忘れられてるかも..」と思いはじめた頃だったので、上司から電話がかかってきて、「そうだった、まだ会社に在籍したんだった、私!」と我に返った。

上司からは「来月から復帰してください。」との連絡だった。

「来月? 来週8月3日の月曜からですね。」と再確認。

「来週!!!」私は電話を切ったあと自分に向かって叫んでいた。

「ちょっと、ちょっと、早起きできるかしら~?」

「会社への行き方覚えてるかしら~?」

「高速道路も何ヶ月も走ってないから不安だわ~。」

突然現実が私を襲ってきて、ドキドキしてきた。

まるで長い夏休みを終えて、新学期に学校に戻る子供のような気分だ。

しばらくチェックしてなかった会社のノートパソコンでも開いて、メールでも読んでおかなければ!

 

今週の良いニュース

  • またまた大蔵大臣のスナーク氏より画期的なオファー!

政府が自転車の修理費に50ポンドの修理バウチャーを国民に供給してくれることになった!しかし、数が決まっているので、無くなるまでが条件らしい。

これは、もっと多くの国民に自動車や公共の交通ではなく自転車で行ける範囲の所は自転車に乗ってもらおうという趣旨と、国民にもっと運動してもらおうという理由もあるようだ。

我が家の自転車はもう修理し終わっていたので、「ちぇ、待っておけばよかった!」と残念…!

  • EU離脱の最初の通商協定を日本と結ぶ!

→無関税で日本と輸出入できるようになる、ということはEU離脱後の日系企業のゆく先が心配されていたが、明るい光が見えるかも?

何より、日本の食材が無関税ならもっと安く買えるようになると期待したい!

  • 今まで家から出ないように(シールディング)と指示されていた70歳以上のお年寄りたちも、外にでてOKとなった。

   →義理の母も外出できる!

 

今週の良くないニュース

  • ヨーロッパ内でコロナウィルスの第二波が来ている兆候…。☹
  • 今まで7日間だった自己隔離の期間が10日に延長された。
  • 9月の新学期に全国の学校を開けるのであれば、7月に開いたパブを閉めなければならないかも?という論議がかもし出されている。

   →なぜパブと学校が取引されるのか…?

  • メキシコのコロナによる死亡者数の合計がUKのそれを追い越して、アメリカ、ブラジルについで第3位に。
  • 30人以上の集まりはまだ禁止されているにもかかわらず、UKの森林や通りで違法なレイヴパーティーが横行している。

  →ドラッグディーラーがドラッグを売るために、このようなパーティーを主催して

   いるとのうわさが。ロックダウン中、ドラッグの売り上げも落ちてディーラーも

   いろんな策を講じはじめたのかも…。

  • オーストラリアのメルボルンで感染者が急上昇中 ー 再び厳重なロックダウン規制が。→いったいいつになったら収まるのやら... :(