ロックダウン1週目(3月23日~3月29日頃) –その2:在宅勤務の開始

新しい生活パターン

火曜日(24日)からは在宅勤務になったので、いつものように5時半に起きなくてよくなったのが嬉しかった。とは言え体内時計とは結構正確なのか、なぜかいつも通り目が覚めて、もう一度寝直すことに…。

「ロックダウン老け」にならないよう, なるべく普通の生活習慣をキープしようと決めたので下記のような生活パターンで行くことにした。

  • 07:30amまでに起床
  • 夫が朝食を食べている間にシャワー
  • 朝食を食べて会社のラップトップをON
  • 夫は2階の書斎コーナーで在宅勤務のため私は1階のリビングで仕事
  • 日中はほぼメール対応
  • ランチとお茶タイムにキッチンで夫と会う。同僚のふりをして世間話。(今まで会社のキッチンで同僚と世間話していたように…)
  • 4時過ぎには仕事を終えてラップトップをOFF
  • 仕事のあとスポーツウェアに着替え、ジムに行けなくなった代わりにオンラインクラスに参加。(私の行っているスポーツジムからオンラインクラスのリンクが送られてきた)
  • 私が夕方オンラインジムをやってる日は夫か息子が夕飯の準備(娘は大学の卒業最終試験勉強中が言い訳で最近あまり家事に参加しない..)
  • 夕方5時から放映される首相のデイリーアップデートをTVで見る
  • 夕食後はそれぞれ好きな事をやる(私はNetflixでドラマみたり友人と携帯でチャットしたりネットをブラウジング=オンラインショッピング)
  • 毎週木曜日の8時PMは玄関先に出てNHSに感謝する拍手

         この時となり近所の人たちと「元気にしてる?」と安否の確認

  • 週2回の夜、夫は寂しがっている義母の家へ行って話し相手に

       (挨拶のハグやキスはなしが条件で、2mあけて座る)

  • それ以外の夜は夫と一緒にドラマをみたり、家族全員でトランプのゲーム。

このトランプのゲームは「ロックダウントーナメント」と名づけ、ロックダウン1日目から各人の点数を表に記入している。ロックダウンが終了するまで続ける予定。

 

娘は地元の大学に通っているのだが、最初の2年は大学の近くに下宿していた。

今年は最終年で、参加する講義の数も減ったので自宅通学することにして家に戻ってきている。というこで、昨年までは夫と2人暮らしだったのに、今年は就職活動中の息子と娘が戻ってきたため、今回大人4人でこの家に篭ることになった。

最初はどうなるかと思ったが、若者2人はお昼頃まで寝てるので、午前中は静か。

夫は2階で、私は1階で仕事、お茶タイムとランチ以外は夕方まで会わない。

若者二人が起きた時はちらっと話しをするが、その後娘は自分の部屋で試験勉強、息子は5-10kmほどのランニングに出かけ、その後は何をしてるか不明(!)。

ということで、夕飯時まであまり全員で顔を合わすことがない。家の中でお互い自己隔離しているような感じだ。

でも仕事に行ってるときより、家族と過ごす時間が増えたのがロックダウン生活の中でよかった事の1つかもしれない。一緒にお菓子を焼いたり、ご飯を作ったりする時間が増えた。

これも子供たちが成人してるから結構楽なのだが、小さいお子さんがいる家庭は大変だと思う。3歳の子供のいる近所の人もいろんなアクティビティーを考えて、飽きさせないように工夫してるみたいだ。

 

スーパーマーケットはハードワーク

ロックダウン中、唯一の外出先であるスーパーマーケット…。

このスーパーマーケットに行くのが、この週からかなりストレスになってきた。

まず、ソーシャルディスタンス対策が導入され始めたため、1度にお店に入れる人数が制限され始めた。

ということで、スーパーに入るまでに2メートル間隔で並ばなければならない。

2メートルの間隔があるので、列がやたらと長くみえる。

あまりにも列が長いとあきらめて「また後でこよう…」と引き返してしまうこともあった。

またこの頃から、どこのスーパーも1人の人が買える数に制限がつくようになった。

全品、1アイテムにつき3個まで、需要が多いハンドソープ、小麦や卵などは2個(または2パック)までとなった。

うちの近所には中型のドイツ系格安スーパーのALDIと、大型のテスコ(Tesco Extra)がある。

いつもならちょっとしたものは、さっさと回れて駐車場からお店の入り口までの距離が短いALDIにいくのだが、中型のスーパーだと一度に店内に入れる人数が少ないので、外に並ぶ時間が長いことに気がついた。

というわけで、ロックダウンが始まってからというもの大型のテスコが我が家の御用達になった。                   

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2m間隔が導入されたあと、テスコでは一方通行システムも取り入れられ、反対方向から来る人と鉢合わせになるのを防止するようになった。

一度反対方向に進んで店の人に注意されてしまったことも…!

また入り口には殺菌スプレーとワイプも置かれるようになり、バスケットの取っ手やトロリーを拭けるようになった。          

              

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普段マスクの着用が習慣になっていないイギリス人達も多くの人たちがマスクや手袋をして買い物するようになった。

私もマスク、ハンドジェル、ハンドワイプを携帯し、10分近く外に並んで、一旦お店に入ったら何回も来なくていいように、そして買い忘れがないよう一方通行に気をつけながら買い物をし..と気を使うことが多く、家に帰ってきたころにはグッタリと疲労感に襲われた。

 

お店に行かなくていいようにオンラインで注文して配達してもらおうと思ったが、テスコはもちろん、それ以外のスーパー(Sainsbury’sやASDA)も、もうデリバリーのスロットがこの先1ヶ月は空いてない!

そもそも、デリバリーのスロットは70歳以上のお年寄りや身体障害者の人たちが優先的にとれるようになったので、一般人の私たちが取れるチャンスはまずないとみた。

 

もう一つの方法は、Click&Collectだ。(クリックして受けとり)

これはオンラインで注文したものを、あらかじめ予約した日時に指定したスーパーに取りにいくと言うサービスだ。ほとんどのスーパーは大きな駐車場の一角にキャノピーが張られ、受け取りに来た人が車をそこに駐車できるようになっている。

受け取りの予約を入れた時間に行くと、スーパーの冷凍庫付きミニバンが待っていて、名前を伝えると注文したものをバンから出して渡してくれるので、そのまま自分の車のトランクにつめばいい。

このサービスを使えば、スーパーに入るために並ばなくてもいいし、一方通行のお店の中をグルグルまわらなくてもいい。

袋にも入れてくれているので、レジにて自分で袋につめる手間も省ける。

手数料もデリバリーだと£3.00-£6.00(日時により値段が変わる)に対し、Click & Collectだと£1.00-£3.00と手ごろだ。

ところが、このClick & Collectもこの先1ヶ月はスロットが空いてないではないか!

というわけで、これからしばらくは食料品を買いに行くのに「よっしゃー、家族のために食料確保に行ってくるぞぉー!」と気合を入れて行かなければならなくなった。

終戦直後の日本で人々が闇市に食料の買いだしに行く映画のシーンと、テスコに買いだしに行く自分がなぜか重なっていた。

とにかくこれからはこのようなハードワークを省略するためにも定期的にClick & Collectのスロットが空かないかチェックをし続けなければ!

 

スーパーマーケットは人手不足

3月に入ってから続いていたパニック買いやロックダウンに入る前の買占めで、どこのスーパーも棚の回転が速くなり、棚を補充する時間が足りなくなってきたようだった。

そのためか、今まで24時間営業だった近所のテスコも夜10時~翌朝8時までは閉まるようになってしまった。夜中の間にお店を閉めて棚の補充に専念することにしたらしい。

また需要が予期せずかなり増えたため人手不足になり、この週あたりからどこのスーパーも「即スタートできます」という求人を出し始めた。

大手のテスコは全国の店舗で合計20,000人の求人を出す予定だと発表した。

私はコロナの影響で就職活動が難航している息子に、「近所だしお小遣いかせぎに、テスコに応募してみたら? 家で何もしてないと退屈でしょう?」と投げかけてみた。

だが、次の日テスコに行った時レジのお姉さんからある事実をきいて、この息子への提案を撤回した。

私はお姉さんがスキャンした物を袋につめながら「テスコも求人でてるみたいだから息子にアルバイトに応募するように言ってみようかな」と言ったら、

「そうなのよ、今このお店も人が足りないの。スタッフの30%くらいの人が病欠で。」

「病欠?ひょっとしてコロナに感染!?」

「感染した人や、またその人たちと接触した人たちが自己隔離してるケースだと思うわ。」と!!

私は家に帰ってこのお姉さんから聞いたことを息子と夫に話した。

全員で「やめておいた方がいいね…。」ということで一致した。

きっと3月初めにパニック買いが始まった頃はまだスーパーもソーシャルディスタンスの対策がとられてなく、かなりの人が詰め寄ったので、スタッフの人たちもそこで感染してしまったのではないかと思った。

この話を聞いて、スーパーで働いてる人たちも、病院で働いてる人たちのように感染の危険にさらされている事に気がついた。

もし大勢のスタッフが倒れてしまったら、私たちの唯一の食料供給源であるスーパーが存続できなくなるかもしれない。

危険と隣りあわせでがんばってくれているエッセンシャルワーカーの皆さんに本当に感謝したい!

 

ありがとう、ボーナスデータ!

この規制が多くなった新しい生活の中で、1つ良いニュースが私の契約している携帯ネットワークのVirgin Mobile(バージンモーバイル)から届いた。

それは「このロックダウン中、人と人をコネクトするお手伝いとしてこの1ヶ月間ボーナスデータ10GBと無制限の通話時間を供給します」というものだった。

何と気が利いてるアイデア!

私の契約は1ヶ月2GBのデータだが、家や会社ではWiFiにつながるので、毎月使いきれずに終わっていた。

しかし10GBのデータがあればスーパーに入るための列に並んでいるときもWiFi なしでNetflixのドラマの続きが十分みれる!

というわけで、このお知らせが来てからというもの、私はイヤフォンを忘れず携帯し、スーパーの列に並んでる間にドラマ鑑賞をすることにした。

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