2021年5月-その1:日本に行きたい度がMAXに…! / ホリデー信号システム

日本が恋しくなってきた!

3回目のロックダウンとワクチンの大量接種同時進行の効果が成したのか、4月が終わる頃には、UKのコロナ感染者数や死亡者数も劇的に減ってきた。

そして4月12日からロックダウン解除のステップ2も始まり、普通のお店が再開したり、屋外での飲食が可能になったりして、少しづつ日常が戻ってきたのが感じられるようになってきたのも手伝って、今までの緊張感も緩んできた。

5月に入ると外務大臣のラーブ氏も「UKはCOVIDとの戦いの最終ラウンドに入ってきました」とコメントしていた。

やっと長いトンネルの先に出口が見えてきた感じがしてきた!

 

このような中で期待が少し膨らんできた私は、会社で日本人の同僚たちと

「そろそろ日本に行ける日がくるかなぁ…」

「隔離せずに日本に往復できる日はいつごろかしらね~。」などと話し始めた。

日本に着いてからの隔離期間、イギリスに戻ってきてからの隔離期間を考えると、もし2週間日本に滞在するとしても、1ヶ月以上仕事を休まなければならない。それに両サイドで行われるPCR検査の手間も考えたら、いくら日本に行きたくても、今のところは緊急時以外はリスクを冒してまで行こうとは思えない。

日本に着くまでの間どこでコロナに感染するかもわからないし、その状態で高齢の親に会いにいくのも危険すぎる…。

もし今の状況下で万が一両親に何かあってもすぐに飛んで行けないのも悩みの種だ。

「どうかコロナが収まるまでは両親に何事も起きませんように~!」と願うばかり。

 

「UKのCOVIDとの戦いの最終ラウンド」が終わったら、すぐ日本にも行けるようになるよ、きっと!」という私たちの期待とは裏腹に、5月に入ると今度は日本でコロナの感染率が少しづつ上がってきているというではないか!

実際、会社では「各海外拠点からの日本への出張は2022年まで禁止」というお達しもでた。

「ああ~、もう日本行きは絶望的!!」とみなで大きなため息をついた。

 日本の本社から駐在で来ている同僚達を含めて、日本人のスタッフは皆かれこれ日本への一時帰国は2年近くしていない。そろそろ皆しびれが切れてきた感じだ。

会社では「日本に行ったら何たべたい?」というような食べ物の話がいつも話題にでてくるようになった。

私の頭の中には「今度日本に行ったら必ず食べるもの」と「買ってくるもの」のリストが出来上がっていて、そのリストが日に日に長くなってきている。

特に魚介類の種類が貧相なイギリス…。(海に囲まれているのにどうして?!)

ずっと住んでると、すっかり忘れていた食べ物がたくさんあることに気がついた。

「キスのてんぷら!? そういえばそんな美味いものもあったね。あ~食べたい!」

とか、浜辺で焼くサザエ、居酒屋で出てくるホッケ、ブリの照り焼きなどの画像を見ながら、

「こんな食材があったことすら忘れかけてたぁ~!」などと言いながら、いつも美味い食材が簡単に入手できる日本を恋しく思ったりしている。

ホカベンの「鮭弁」や「焼き魚弁当」ですらご馳走に見える。

魚介類以外で恋しいのは、日本のパン屋さんで売っている、ありとあらゆるパン!

日本のベーカリーで売っているパンはレベルが断然高い!

パンの種類も多いし、デーニッシュやフランスパンも、イギリスで売っているパンに慣れてしまうと、驚くほど美味しく感じる。それに菓子パンというものはイギリスに売っていないので、これも日本に帰ったら必ず食べるのものリストに入っている。

メロンパンやクリームパン、それにアンパン等、日本に帰国したらいつも食べ過ぎてしまうほど大量に買ってしまう。菓子パンからおかずパンまで。

ああ~、今度日本に行ってこれらを食べれる日はいったいいつになるのだろうか?

 

もう日本が恋しくなってくると、潜在意識が働いているのか、最近はヒマさえあればGoogleやYoutubeで「日本の秘境」とか「おすすめのすし屋」とか「おいしいパン屋」、「海の見える温泉」などと検索している自分に気がついた。

簡単に日本に行けない今、バーチャルに日本に行った疑似体験をするしかない!

Youtubeを見ていて気がついたのだが、最近は日本に在住している外国人の人たちが、日本を紹介をしたり、日本の良いところを語っていたり、どうして母国に帰りたくないか、などを説明している動画がたくさんアップされている。

 

そのYoutuberの外国人たちが、口を揃えて言っている「日本のよいところ」「なぜ日本に住み続けたいか」という理由を聞きながら、海外に居て日本を恋しく思っている私も「そうそう、その通り!」と頷きながら動画を見ている。

例えば..

  • 食べ物が美味しい
  • 通りにゴミが落ちてなくていつも清潔できれい
  • 24時間営業のコンビニなど、お店がいつでも開いている
  • 公共の交通の便がよく、電車やバスが1分も遅れない
  • カストマーサービスがすばらしい
  • 人が親切で優しい
  • カフェや飲食店がそこら中にある

 

まったくその通り!!

だってイギリスは…

  • もちろん美味しい物も沢山あるけれど、美味しいものの種類で言うと断然日本の方がたくさん!
  • いつも通りにゴミが落ちていて汚ない。うちの家の前の通りも、どこからか風に飛ばされてきたお菓子のパッケージやプラスチックのボトルが転がっていることがよくある。全国的に「ポイ捨て」が横行している。
  • 住宅街にコンビニは見かけない。ちょっと離れたところにあっても夜10時には閉まる。ひと昔までスーパーは日曜日閉まっていたが、現在は朝10時~夕方4時までの時間限定で開くようになった。 日曜の午後4時直前に足りない食料を思いついても、もうアウト!
  • 交通の便がやたらと悪すぎる。市内を走るバスの運行ルートは全て街の中心から放射線状にでているので、例えば、街の南から北に行きたい場合でも必ず1回、街の中心まで行って乗り換えなければならない。ということでやたらと時間がかかる。おまけに時間通りに来たためしがない。時刻表を見るのは意味がないと思うくらい。電車もよく遅れる。
  • 都市と都市を結ぶ特急電車もよく遅れる上、運賃がべらぼうに高い。そして特に日曜日はダイヤが乱れっぱなしで、よく止まるし、各駅での停車時間が10分以上の時も! 日帰りで行ける距離なら絶対車の方が便利。運賃に関して言えば、レスターからロンドンの往復の特急電車(所要時間は1時間ちょい)の料金より、UK-パリまでの格安航空運賃の方が安いことも多々。
  • 普通のお店でのカストマーサービスはレベルが非常に低い。特にバイトが接客している飲食店や、スーパー、リテール等のお店では、商品のことを尋ねても答えられる人は少ないし、レジではガムをくちゃくちゃ噛みながらや、となりの店員とおしゃべりしながら、適当に対応している。しゃべり方もぶっきらぼうがい。日本ではどのお店でもとても丁寧な対応をしてくれるので、UKの接客対応に慣れてしまうとこちらが恐縮してしまうくらい。でもやっぱり日本の方が気持ちがいい!
  • 「人が親切で優しい」はイギリスもかな..。日本と同じく、都会よりも地方の方が一般的に人はフレンドリーだと思う。私は地方のレスター市にずっと住んでるけれど、子供が小さかった頃バギーを抱えて階段を登ろうとしている時など必ずと言っていいほど、誰かが「手伝うよ!」と言って助けてくれた。イギリスにも親切な人はたくさんいて助かってます…。外国人の人たちも日本で、「日本人は親切」と思えるような体験をされてるみたいで嬉い。
  • 日本だと駅前から住宅街に至るまでいろんなところにカフェやレストランや居酒屋があって、会社帰りに気軽に寄ることができるが、イギリスはほぼ街の中心に集まっている。またはカントリーパブのように郊外にまばらにある。日本だと、定食屋やそば・うどん屋、ファミレスのように手軽な値段で食べれるところもたくさんあるけれど、それに比べるとイギリスでは外食は結構高くつく。だいたい最低でも1品£10(1500円)は見ておかねば。家族4人で外食にいって前菜+メイン+ドリンクを頼むとだいたい£100(15000円)はかかってしまうので、毎週は行けない…。手軽に美味しものが食べれる日本が羨しい~!!

というわけで、私は日本に住む外国人たちが投稿しているYoutubeの動画で日本の良いところを見ながら、日本が恋しい度合いがMAXになってきた。

 

日本に住む国民のみなさんのためももちろんのこと、私のような海外居住者も簡単に一時帰国ができるように、日本のコロナ感染率が早く下降に向かいますように…。

と願っているのだが、ニュースで日本政府の対応を見ていると「ええ~?まだワクチンの接種70代も始まってないの??」「オリンピックやるって宣言したのにどうして??」と対応の遅さにとても不安になってきた。

きっと万単位の感染者数がでていたUKでは次から次にいろんな対策や取締りが行われてきて、それに慣れてしまったからなのかもしれないが、傍から見ていると日本政府の対応が遅すぎるように思える。

「菅総理大臣、お願いします。私たちが早く日本に行って美味しい物食べれるように、早くワクチンの接種を展開して迅速な対策を施してください!」

とつい心の中で叫んでしまった。

 

ホリデー信号システム

5月7日(金)の政府の発表で、次回の「ロックダウン緩和ステップ3」が始まる5月17日から「Holiday Traffic Light System」なるものが導入されることになった。

これは、コロナウィルスの感染リスク度から渡航先の国を信号の色に仕分けして、それによって渡航前後に要求される隔離の種類やPCR検査の頻度が違うというもの。

主な内容は..

 

グリーンの渡航先(今のところ12カ国のみ)

  • ポルトガル、ジブラルタル(スペインにある英国領土)、イスラエル、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、アイスランド、ブルネイ、とカリブにある英国領の小さな島々
  • PCR検査は出発前と帰国後2日以内の2回
  • 隔離は不要

 

アンバー(黄色)の渡航先

  • ほとんどのヨーロッパ諸国、日本、中国、北アメリカなど。
  • PCR検査は出発前と、帰国後2日目と8日目。
  • 隔離は10日間だが、任意で「Test to release」なるPCRテストを5日目に受けて陰性ならば、早く隔離を終わらせることができる。しかし8日目のテストも受ける必要あり。隔離は自宅でもOK

 

赤信号の渡航先

  • 南アメリカ、南アフリカ、インド、トルコなど
  • PCR検査は出発前と、帰国後2日目と8日目。
  • 隔離は指定されたホテルにて10日間。「Test to release」は不可

といった具合だ。

この発表があった直後からポルトガルとジブラルタル行きのホリデーの予約が殺到したとか。なんでもポルトガル行きのホリデーの予約は264%もアップしたらしい。

 

日本は黄色グループに入っているので、やはり帰国後の隔離が10日必要…。

早くグリーンになって欲しい!!

 

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